冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
オートン効果とは?写真を幻想的な印象に仕上げるレタッチの方法
こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。
海外フォトグラファーが撮る写真でよく見る、絵画のように幻想的な写真、あなたも同じように幻想的な写真にレタッチで仕上げてみませんか。
オートン効果の作例
写真を幻想的な印象に仕上げる「オートン効果」は、PhotoshopかLuminar Neoを使うことで誰でも簡単にレタッチすることが可能です。
PhotoshopとLuminar Neoのどちらにも7日間の無料体験あり
- オートン効果とは
- Photoshopでのオートン効果のレタッチ方法
- Luminar Neoでのオートン効果のレタッチ方法
- オートン効果にオススメの写真
この記事ではPhotoshopとLuminar Neoそれぞれでのオートン効果のレタッチ方法を解説していくので、ぜひ参考にしてみて下さい。
オートン効果とは
オートン効果(Orton Effect)は、カナダの写真家マイケル・オートンさんによって考案された、写真の現像テクニックで、写真を絵画のような幻想的な雰囲気に仕上げるテクニックです。
参照:マイケル・オートンさんのウェブサイト
オートン効果が考案されたのは1980年代で、まだデジタルカメラの無いフィルムカメラの時代で、元々はピントを外した写真とピントの合っているをそれぞれ違う露出で撮影し、現像時に合成するという手間のかかる現像テクニックでした。
しかし現代では、デジタルカメラの普及とPhotoshopの出現によって、たった1枚の写真からでもオートン効果と同じようなレタッチ(現像)が可能になりました。
オートン効果の特徴
Photoshopを使ったオートン効果のレタッチには、写真の仕上がりに大きな2つの特徴があります。
- 明暗差の強調
- ソフトフィルター効果
オートン効果のレタッチをすることで、写真内の明暗差が適度に強調されて写真にメリハリが生まれますが、その反対にソフトフィルターをかけたような、どこかふんわりとした印象のある写真に仕上がります。
このようにシャープ感とボケ感という、通常は相反する2つの要素が上手く組み合わせれらているのが、オートン効果で写真をレタッチする最大の特徴と言えるでしょう。
オートン効果のレタッチ方法
数ある写真のレタッチソフトの中で、オートン効果を適用することができるのはPhotoshopとLuminar Neoの2つです。
すでにどちらかのレタッチソフトを持っている方は、お持ちのレタッチソフトでのオートン効果のレタッチ方法を確認・実践していきましょう。
Photoshop | Luminar Neo | |
---|---|---|
レタッチの手順 | 5ステップ | 2ステップ |
レタッチの難易度 | 普通 | 簡単 |
ソフトの価格 | ¥1.078/月〜 | ¥1,480〜 |
無料体験の期間 | 7日間 | 7日間 |
無料ではじめる | 無料ではじめる |
Photoshopでのオートン効果のレタッチ方法
Photoshopでのオートン効果のレタッチ方法は、写真の読み込みからオートン効果の適用まで5ステップで完了するので、数回オートン効果のレタッチをおこなえば、工程を覚えることが出来るようななります。
基本的なレタッチ済みの写真を使用するのがオススメ
Photoshopでのオートン効果のレタッチは、Raw写真や撮って出しのjpeg写真を使うよりも、露出や彩度などの基本的なレタッチをおこなった写真を使って、最後の仕上げとしてオートン効果のレタッチをおこなうのがオススメです。
- Photoshopで写真を開く
- 開いた写真の
複製
→ 描画モードをスクリーン
に - 写真をさらに
複製
→ 描画モードを乗算
に - フィルターから
ぼかし(ガウス)
を適用 不透明度を75%前後に調整に
仕上がりの確認
タブを切り替えて比較可能
仕上がりを見比べると、オートン効果のレタッチをすることで、写真のシャープ感を残しながらソフトフィルターがかかったような、ふんわりとした印象が加わった写真に仕上がっているのがわかります。
Luminar Neoでのオートン効果のレタッチ方法
Luminar Neoでのオートン効果のレタッチ方法は、編集ツールの中から「オートン効果」を選んで適用量を調節するだけなので、誰でも簡単に作業をすることが可能です。
オートン効果以外のレタッチもそのまま継続可能
Luminar Neoの場合には、編集ツールの1つとして「オートン効果」を使用することができるので、その他に「露出」「ホワイトバランス」などの基本的なレタッチも併せて行うことが可能です。
- Luminar Neoに写真を追加
- 編集ツールの中の
光沢
からオートン効果
を選択して適用量を調節
仕上がりの確認
タブを切り替えて比較可能
仕上がりを確認するとハイライト(明るい部分)が強調されていて、適度なボケ感でとても自然でソフトな雰囲気の写真に仕上がっています。
PhotoshopとLuminar Neoの仕上がりの違い
2つのレタッチソフでオートン効果のレタッチを適用した画像を比較すると、Photoshopの方は暗めでソフト感が強い仕上がりに、Luminar Neoの方では明るめでソフト感が自然な仕上がりになっています。
細かく調整を行うことで、どちらのレタッチソフトでも同じ仕上がりにすることは可能ですが、標準的なレタッチ方法ではこのような違いがあるので、これからレタッチソフトの購入を検討する方はお好みの仕上がりになる方を選ぶと良いでしょう。
Photoshop | Luminar Neo | |
---|---|---|
オートン効果の仕上がり | 暗め ボケ感が強い | 明るめ ボケ感が弱い |
レタッチの手順 | 5ステップ | 2ステップ |
レタッチの難易度 | 普通 | 簡単 |
ソフトの価格 | ¥1.078/月〜 | ¥1,480〜 |
無料体験の期間 | 7日間 | 7日間 |
無料ではじめる | 無料ではじめる |
オートン効果と相性の良い写真
Photoshopを使うと、1枚の写真から簡単にオートン効果のレタッチが可能ですが、中でもオートン効果と相性の良い写真は次の4つのジャンルになります。
- くもりや日かげでコントラストの弱い写真
- 森林や滝などの写真
- 桜や紅葉の写真
- 夜景写真
上にあげた4つは、どれも幻想的な雰囲気や絵画風の描写と相性の良いジャンルの写真です。
くもりや日かげでコントラストの弱い写真や森林や滝などの写真は、オートン効果のレタッチをすることで、全体的に柔らかで霧や靄がかかったような雰囲気の写真に仕上げることができます。
また桜や紅葉の写真、夜景写真ではオートン効果かの持つソフトフィルターをかけたような特徴が、桜や紅葉の木々、夜景の明かりに輝きを与えてくれます。
オートン効果の作例
上の写真は、どれも基本的なレタッチをしっかりとおこなった写真を、Photoshop上でオートン効果のレタッチで仕上げた作品です。
どの写真も明暗差がありながらも、全体的にはソフトフィルターがかかったような柔らかで現像的な印象の写真に仕上がっています。
写真のレタッチでひと工夫してみたい、海外のフォトグラファーのように幻想的な雰囲気の写真に仕上げたいという方は、Photoshopでのオートン効果のレタッチにチャレンジしてみましょう。
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