
デジタルカメラマガジン 2022年4月号[雑誌]
こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。
写真を撮影していると、見た目よりも暗い写真で撮れてしまう事はありませんか。
デジタルカメラで撮影する写真が暗くなってしまうのには、撮影する被写体や環境、カメラの設定などの明確な原因が存在するので、それぞれの状況にあった対処方法を選ぶ必要があります。
これまで暗い写真で悩んでいた方も、この記事を参考にして見た目通りの明るさで、写真を撮れるようにしていきましょう。
撮影した写真が暗い時には、慌てることなく撮影している被写体や撮影している環境、カメラの設定などを確認するようにしましょう。
基本的に次の4つのどれかが当てはまる場合に、撮影する写真が暗くなりやすいです。
カメラの特性上、被写体や景色が白または明るい色場合には、暗い写真で撮れてしまうことが多いです。
これはカメラが写真の明るさを決定する時に、白や明るい色の被写体や景色を、「明るい」と判断して写真全体の明るさを暗く調整してしまうことが原因です。
白や明るい色の被写体や景色を撮影する時には、いつもの撮影よりも露出補正をプラスに調整して撮影することで、暗い写真になることなく、見た目通りの明るさで撮影をすることが可能になります。
撮影後ならレタッチで露光量を補正
これまで撮影した中に暗い写真があるという方は、写真のレタッチソフトを使って暗い写真を適切な明るさに補正することが可能です。
Lightroomに限らず、どのレタッチソフトにも備わっている「露光量」をプラスに補正することで、写真全体が暗い写真を、適切な明るさに調整することも、自分が希望する明るさに調整することもできます。
≫ レタッチの基本はこちら
逆光での撮影や窓際での明暗差が大きくなる状態での撮影は、写真の明るさを決定する測光モードが、デフォルトの「評価測光(マルチパターン測光)」のままでは暗い写真になりやすいです。
構図の中全体の明るさから平均的な明るさで写真を撮ることができる「評価測光(マルチパターン測光)」は、順子やサイド光、明暗差の少ない環境ではとても使いやすい測光モードですが、明暗差の大きな環境では全体的に暗い写真が撮れてしまうデメリットがあります。
逆光での撮影や窓際での明暗差が大きくなる状態での撮影は、測光モードを「スポット測光」に設定して、適切な明るさで撮影をしたい被写体で測光をするようにしましょう。
≫ 測光モードの違いと設定方法はこちら
直後の撮影でローキーな写真を撮っていた場合には、露出補正がマイナスに設定されたままの可能性があります。
露出補正は、写真の明るさを任意で調整するための機能なので、暗いダークな雰囲気のあるローキーで撮影する場合を除いて、露出補正を±0に戻して撮影をするようにしましょう。
カメラの撮影モードがシャッター優先やマニュアルモードになっている場合には、シャッター速度が固定されているので、暗い写真に撮れてしまうことがあります。
シャッター優先やマニュアルモードでは、シャッター速度を任意で設定できるようになっているので、一度設定したシャッター速度は、被写体や撮影環境の明るさが変化しても、自動的に変化する事はありません。
もともと速いシャッター速度に設定をしていた場合には、被写体や撮影環境が暗い所では暗い写真が撮れてしまう原因となるので、シャッター速度を調整するか絞り優先モードに切り替えて撮影をするようにしましょう。
≫ 撮影モードの違いはこちら
マニュアルモードは特に注意
シャッター優先モードであれば、適正な露出になるようにF値(絞り)やISO感度をカメラが自動で調整してくれますが、マニュアルモードでは全ての設定を自分自身でおこなう必要があります。
マニュアルモードを使用している場合は、撮影環境の明るさに応じて適正な明るさで撮影ができるように、「シャッター速度」「F値(絞り)」「ISO感度」を調整しましょう。
カメラ初心者が陥りやすい、暗い写真が撮れてしまう現象の原因と解決方法をご紹介しました。
この記事を参考にして、撮影する被写体や環境、カメラの設定などのによって適切な対策をしながら、適切な明るさで写真を撮れるようになっていきましょう。
暗い写真の原因と対策 | |
被写体や景色が白または明るい色 | 露出補正をプラスに |
逆光や窓際で明暗差が大きい | 測光モードをスポット測光に |
露出補正がマイナスになっている | 露出補正を±0に |
撮影モードがSモード / Mモード | 撮影モードをAvモードに(絞り優先) |
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