冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
写真の手ブレと被写体ブレは別物!撮影で気をつけたいブレの原因とその対象方法をご紹介
こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。
カメラでの撮影では、しっかりと被写体や景色にピントを合わせているはずなのに、何故か撮れる写真がブレてしまうことがありますよね?
こう言ったことは誰もが経験したことがあるごく当たり前のことですが、デジタル一眼カメラで撮影するための知識をしっかりと持っている人は、ブレのない綺麗な写真を狙って撮ることができています。
- 写真のブレの種類
- 写真がブレるのを防ぐための2つのポイント
何故写真がブレてしまうのか、その原因と対策をしっかりと身につけてブレのある失敗写真を減らしていきましょう。
写真のブレの種類
写真のブレには大きく分けて手ブレと被写体ブレの2種類が存在しています。
この2種類のブレの基本的な対策方法は同じなのですが、被写体ブレに比べて手ブレの対策方法にはいくつかの選択肢があるので、この記事を参考にして適切な対策が取れるようになりましょう。
手ブレした写真とは
手ブレは写真を撮影する際にカメラ本体が動くことで写真がブレる現象で、撮影した写真に写るすべての被写体がブレているのが特徴です。
どんなに体が動かないように気をつけていても、私たち人間は写真の撮影中にわずかにか体が揺れたり動いてしまうので、一般的には遅いシャッター速度で撮影する際に発生しやすいです。
手ブレはカメラが動くことで起こる写真のブレで写真全体がブレている
手ブレが発生しやすい撮影シーン
- 朝夕の薄暗い時間帯
- 日陰になっている森の中
- カフェやレストランなど屋内
これまでに撮影した写真を見返してみると、手ブレしている写真のほとんどは薄暗い環境で撮影した写真なのではないでしょうか?
手ブレは撮影する時のシャッター速度が遅いほど発生しやすいので、主に上の3つのような薄暗い環境で、シャッター速度を遅くしないと明るく撮影できない場合に注意が必要です。
シャッター速度と明るさの関係
被写体ブレした写真とは
被写体ブレは、カメラで撮影する対象となる被写体が動くことで写真がブレる現象で、撮影する際に動いていた被写体だけがブレるのが特徴です。
このため例え三脚にカメラを固定して撮影をしていても、被写体の動く速度よりも遅いシャッター速度で撮影をすると、その被写体だけは被写体ブレとして写真に写真に写ることになります。
被写体ブレは動いている被写体だけがブレる現象で三脚を使用しても防げない
被写体ブレが発生しやすい撮影シーン
- ペットや野生動物などの撮影
- 子供の運動会や街中のスナップ撮影
- 車や電車、飛行機など乗り物の撮影
- 風で木々や草花が揺れている
これまでに撮影した写真を見返してみると、被写体ブレしている写真のほとんどは動きがはいや被写体を撮影した場合や、強風が吹いている環境で撮影した写真なのではないでしょうか?
被写体ブレは撮影する被写体の動きが速いほど発生しやすいので、主に上の4つのような動きの早い被写体を撮影する際には、通常よりも速いシャッター速度で撮影する必要があります。
シャッター速度と被写体ブレの関係
写真の手ブレと被写体ブレを見極める方法
手ブレ | 写真全体がブレている 動く被写体が存在しない |
被写体ブレ | 特定の被写体だけがブレている 動く被写体が存在する |
手ブレか被写体ブレのどちらかを判断するためには、写真全体がブレているのか写真の中の特定の被写体だけがブレているのかで判断することが可能です。
こちらの比較画像を参考にて、手ブレと被写体ブレを見極めるポイントを覚えておくようにすると、撮影現場での判断もできるようになって適切な対策を撮ることができるでしょう。
写真のブレの対策方法
手ブレと被写体ブレそれぞれの対策方法をご紹介していきますが、まずは大前提として手持ちで撮影をする際には、カメラを正しく構えて撮影をする必要があります。
仮にここで紹介する対策方法を実践しても、カメラを正しく構えることができていなければその効果も薄れてしまうので、まずは普段から正しくカメラを構えることができているか確認してみましょう。
カメラの正しい構え方
- ファインダーを覗いて撮影
- 脇を締めて撮影
手持ちでの写真撮影でのカメラの構え方は、上の2点に注意することが重要です。
カメラのファインダーを覗いた状態で撮影することで、カメラを持つ両手の2点に加えてファインダーの当たる顔の、合計3点でカメラを支えることが可能になります。
また脇を締めることでカメラを支える腕が体に密着するので、安定してカメラを構えながらの撮影をすることができます。
手ブレの対策方法
手ブレを防ぐためには主にこの3つの対策方法があり、「シャッター速度を速くする」と「手ブレ補正機能を使う」の2つは組み合わせて使うことで大きな効果を発揮します。
逆に「三脚を使う」で対策をする場合には、「シャッター速度を速くする」と「手ブレ補正機能を使う」の2つは意味がないので無視しましょう。
シャッター速度を速くする
カメラでの撮影では手ブレが発生しないシャッター速度の基準があるので、使用しているレンズの焦点距離によって適切なシャッター速度で撮影ができるようになっていきましょう。
下の計算式を基準にして撮影する時のシャッター速度を設定することで、手ブレを防ぎながら写真を撮ることができるようになります。
手ブレをしないシャッター速度の目安
手ブレをしないシャッター速度 = 1/〇〇(レンズの焦点距離)秒
例えば24mmの焦点距離で撮影をする場合には、シャッター速度を1/24秒以上になるように設定すると言った感じです。
このため同じシャッター速度で撮影した場合には、焦点距離が短い広角レンズの方が手ブレは発生しにくく、焦点距離が長い望遠レンズの方が手ブレが発生しやすいということになります。
- 広角レンズ⇨遅いシャッター速度でも手ブレが発生しにくい
- 望遠レンズ⇨遅いシャッター速度では手ブレが発生しやすい
カメラによっては35mm換算が必要
この手ブレをしないシャッター速度の目安で使用する焦点距離は、35mm換算での話なので、APS-C機やマイクロフォーサーズ機で撮影をしている方は、それぞれ焦点距離を35mm換算して対応するように注意しましょう。
手ブレをしないシャッター速度の確認
焦点距離50mmで撮影する時の手ブレしないシャッター速度は?
- 1/50秒以上
焦点距離250mmで撮影する時の手ブレしないシャッター速度は?
- 1/250秒以上
手ブレ補正機能を使う
今やほとんどのレンズに備わっている手ブレ補正機能を使うことで、先に紹介したシャッター速度で対応ができない場合にとても有効な対策方法です。
手ブレ補正機能は、使用しているレンズによってブレを補正できる幅に違いがありますが、どんなレンズでも最低1段階分は効果があるので、手ブレをしないシャッター速度の半分まではシャッター速度を遅くすることが可能になります。
手ブレ補正機能の効果
手ブレ補正2段分の場合
シャッター速度1/200秒以上でないと手ブレしてしまう場合でも、手ブレ補正機能を使うと1/50秒以上のシャッター速度があれば手ブレしなくなる
手ブレ補正1段分=シャッター速度を1/2にできる
⇩
つまり手ブレ補正2段分ならシャッター速度を1/4にできることになる
三脚を使う
三脚を使用することで、シャッター速度に関係なく手ブレをしない写真撮影が可能になります。
機材の持ち運びに余裕があったり、三脚の使用が可能な撮影場所であれば積極的に使用していきましょう。
手ブレ補正機能は必ずOFFに
手持ち撮影では大きな助けになる手ブレ補正機能ですが、三脚にカメラを固定して撮影する場合には、誤作動によって写真がブレるリスクがあります。
上の参考画像は三脚を使用した撮影で、手ブレ補正が誤作動を起こして写真がブレてしまったので、皆さんもこのようなリスクを防ぐためにも手ブレ補正機能を必ずOFFにしましょう。
被写体ブレの対策方法
- シャッター速度を速くする
被写体ブレの対策としては、基本的にシャッター速度をなるべく速くして撮影するしかありません。
被写体の動くスピードによって適切なシャッター速度は変わるので、撮影する被写体がどれくらいの速度で動いているかをチェックしながら、適切なシャッター速度を探すようにしましょう。
可能であれば撮影する方向や場所、時間を変えて撮影する
同じ被写体を撮影するにしても、撮影する時間帯や太陽の位置を意識することで、より速いシャッター速度で撮影することが可能になります。
野生動物など特定の時間帯でしか撮影できない被写体や、撮影環境や表現の問題で特定の方向からしか撮影できないこともありますが、可能な限り逆光よりも順光を選んで撮影したり、朝夕よりも太陽がある日中を選んで撮影をしてみましょう。
まとめ
ブレの対策 | 手ブレ | 被写体ブレ |
---|---|---|
カメラの構え方 | ||
シャッター速度 | ||
手ブレ補正 | ||
三脚 |
写真がブレる現象には手ブレと被写体ブレの2つが存在しています。
どちらもカメラの構え方と速いシャッター速度で対策を撮ることが可能ですが、手ブレの場合には手ブレ補正機能や三脚を用いて写真がブレる現象を防ぐことも可能になります。
撮影している時に起こる写真のブレが、手ブレと被写体ブレのどちらなのかを正しく判断して、ブレを防ぐための最善の対応を取れるようにしていきましょう。
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