冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
AF(オートフォーカス)を理解すればカメラがもっと楽しくなる
デジカメの性能は年々進化して、入門機と呼ばれる比較的値段のお手頃なカメラでも、綺麗な写真を撮れるようになっています。
そしてピント合わせもAF(オートフォーカス)で簡単にカメラが合わせてくれますよね。ですがその一方で、こんな悩みがありませんか?
AF(オートフォーカス)を使ってピントを合わせているはずなのに、ピント合わせが上手くいかないと悩んでいるあなたも、AFの仕組みを理解する事でピント合わせに悩みを解決することができるでしょう。
- カメラによって違うAFの仕組み
- 被写体で使い分けるAFモードの違い
- AF測距点(AFポイント)の使い分け
カメラによって違うAFの種類
カメラのAF(オートフォーカス)には『位相差AF』『像面位相差AF』『コントラストAF』の3種類があり、デジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラで使われている種類が変わってきます。
それぞれにメリットデメリットがあるので、新しくカメラを購入する時の参考に、また既に持っているカメラではその特性を意識して使用すると良いでしょう。
- 位相差AF
- 像面位相差AF
- コントラストAF
位相差AF
位相差AFはデジタル一眼レフカメラで使われていて、高速なピントあわせが最大の特徴
位相差AFはカメラ内に埋め込んだ専用のAFセンサーでピントのズレ具合を計算し、それに合わせてレンズの位置を調整する仕組みになっている。
AFの速さはレンズの性能によっても違いますが、一般的にミラーレス一眼よりも一眼レフ機の方がAFが早いと言われるのはこの位相差AFが採用されているからです。
動く被写体に素早くピントを合わせることが出来るので、スポーツの分野ではデジタル一眼レフカメラを使う人が多いです。
- 高速なピント合わせ
- 動く被写体の撮影に向いている
位相差AFのデメリット
- ピントが甘くなることがある
- 構造上AFポイントが中央付近のみになる
AFがとても速い位相差AFですが、その反面で他の種類と比べるとAFの精度が低く、ピントが甘いこともあります。
また構造上AFを中央付近でしか合わせられないので、AFポイントも中央のみになります。
像面位相差AF
像面位相差AFは最近のミラーレス一眼やコンパクトデジカメ、デジタル一眼レフカメラのライブビュー撮影じのAFなどに使われていて、正確なピント合わせが特徴
ピント合わせの速い位相差AFを本体サイズの小さいミラーレス一眼でも使えるように、イメージセンサー(撮像素子)内に組み込んだもの。
像面位相差AFの開発により一昔前まではAFが遅いとされていたミラーレス一眼でも素早いAFが可能になった。
また位相差AFよりも広い範囲にAFポイントを配置できるので、ピント合わせも位相差AFよりも行いやすい。
- 高速なピント合わせ
- 動く被写体の撮影に向いている
- AFが中央付近よりも広い範囲で使える
像面位相差AFのデメリット
- ピントが甘くなることがある
- 暗所でのAF精度が落ちる
位相差AFではないがAFがとても速い反面でAFの精度が低く、ピントが甘いこともあります。
またイメージセンサ内にAFセンサーの代わりとなる機能を組み込んでいる関係で、暗所でのAF性能が落ちてしまうという欠点がある。
コントラストAF
コントラストAFはミラーレス一眼やコンパクトデジカメなどに使われていて、正確なピント合わせが特徴
位相差AFや像面位相差AFのようなAFセンサーなどはなく、イメージセンサーに写る画像を確認しながら明暗差(コントラスト)が一番高い場所でピントを合わせる仕組み。
その仕組み上AFの仕組みの中では一番正確ピント合わせが可能となっている。
またイメージセンサーでAFを合わせるので、イメージセンサー(ファインダー内)のどこでもピントを合わせることが可能で、暗い場所でのAF精度も高い。
- AFの精度が高い
- AFポイントを全体に配置できる
- 暗所でのAF精度が高い
コントラストAFのデメリット
- ピント合わせが遅い
- 動く被写体にピントが合わせづらい
コントラストAFピント合わせが位相差AFや像面位相差AFよりも遅い欠点があります。
これはコントラスAFがピントのズレが手前か奥のどちらにあるかを調べるために、一度レンズを前後に動かす必要があるためで、ピント合わせに少なくとも2回は『ジー…ジー…』とレンズが動いているのがわかるかと思います。
このため動きのある被写体の撮影ではピント合わせが間に合わないことがありえます。
AFの種類と違いまとめ
位相差AF | 像面位相差AF | コントラストAF | |
搭載カメラ | 一眼レフカメラ | 最近のミラーレスカメラ |
古いミラーレスカメラ 一眼レフカメラのライブビュー撮影時 |
AFの速さ | ◎ | ○ | △ |
AFの精度 | △ | ○ | ◎ |
AFポイント | 中央付近のみ | 中央付近よりも広い | ほぼ全体 |
暗所でのAF精度 | ○ | △ | ◎ |
AFモードの種類
シャッターを半押しするとで作動するAFですが、このシャッターを半押しした状態でピントを固定るか、ピントを被写体に合わせ続けるかを選択できるのがAFモードです。
カメラのメーカーによって呼び方はそれぞれですが、各モードの機能は基本的に同じ2種類なので、それぞれのAFモードの特性を理解するとAFでのピント合わせがより楽に、正確なものになります。
- ワンショットAF → シャッター半押しでピントを固定
- サーボ AF → シャッター半押し中はピントを合わせ続ける
CanonのカメラではAFモードはワンショットAFとサーボAFと呼ばれていて、機種によってはこの2種類のAFモードをカメラが自動的に切り替えるAIフォーカスAFというモードも存在しています。
しかしワンショットAFとサーボAFの切り替えの精度はまだまだ高いとは言えないので、狙いどりに精確なピントを合わせるためにはその環境にあったAFモードに手動で切り替えるのが良いでしょう。
ワンショットAF
風景やポートレートなど動かない被写体の撮影にオススメ
ワンショットAFはシャッターを半押ししている間はピント位置が固定されるので、ピントを合わせてから構図の微調整をするのにオススメです。
ワンショットAFを使ったシャッター半押しでピントを固定から構図を調整する方法は、フォーカスロック撮影とも呼ばれていて、風景写真やちょっとした人物の記念撮影でよく使われるテクニックなので、ぜひやり方を覚えておきましょう。
ワンショットAFのデメリット
シャッター半押ししている間はピントを固定されるので、大きく動く被写体(特に前後)や撮影者自身が前後に動いての構図調整では、被写体からピントが外れてしまうので注意が必要です。
これは被写界深度深度が関係していて、カメラのピントが合う位置がカメラから被写体までの距離で決まるためで、多少左右へカメラをずらすだけではズレることがないピントも、被写体に近づいたり離れたりすると簡単にズレてしまうのです。
ワンショットAFをズームレンズで使用するときには、ピントを固定してからのズームでの構図調整はしないように気をつけましょう。ズームすることで被写体からピントが外れてしまうので、もう一度シャッター半押しでピント合わせをする必要があります。
サーボAF
動物や子供など動く被写体の撮影にオススメ
サーボAFはシャッターを半押ししている間、最初にピントを合わせた被写体にピントを合わせ続けるので、動きの予想できない動物や子供を撮影するときに効果を発揮します。
カメラによって性能差が出るサーボAF
シャッターを半押ししている間は被写体に常にピントを合わせようとするサーボAFですが、動く被写体に対するピント合わせの精度はカメラによって精度に差があるので、お使いのカメラの機能をよく把握した上で使用するようにしましょう。
前後の動きには大抵のカメラがピントを合わせ続けてくれますが、左右に大きく動く場合には他の被写体にピント合わせがされてしまう可能性もあるので注意しましょう。
追尾AF性能の良いカメラ
サーボAFを使うときのAFエリアの設定はゾーンAFか追尾AFに
シャッター半押しで被写体にピントを合わせ続けるサーボAFも、AFポイントのある場所(範囲)だけに効果を発揮するので、広い範囲にAFポイントが複数配置されるゾーンAFか追尾AFに設定するようにしましょう。
カメラによってはさらに細かいAFエリアが選択できる機種もあるますが、大きく分けるとゾーンAFと追尾AFの2つがサーボAFとの相性が良いです、
逆に風景写真でよく使用する1点AFではその名の通りAFポイントが1つしかないので、そのAFポイント被写体が外れてしまうと、ピントを合わせることができなくなるので注意しましょう。
AFモードの種類と違いまとめ
ワンショットAF | サーボAF | |
シャッター半押し中のピント | 固定される | 被写体に合わせ続ける |
得意な被写体 | 風景 / 料理 / 動かない人物 | 動物 / 子供 / スポーツ |
オススメのAFエリア | 1点AF / スポット1点AF | ゾーンAF / 追尾AF |
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