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ピントが合わない!?デジタル一眼カメラでAFが効かない時に確認したい8つこと
こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。
AFフォーカスを使った撮影ではシャッターを半押しにするだけで簡単にピントが合うのでとても便利ですが、写真を撮り続けていると何故かピントがちゃんと合わないということがあります。
初心者の方はもちろんですが、これまで長く写真を撮り続けている人でも撮影環境やカメラの設定を変えるなど、さまざまなことが原因でカメラのピントが合わなくなる可能性があります。
そんな時にも慌てずに対応ができるように、カメラのピントが合わない時の原因と対象方法をご紹介していきます。
カメラのピントが合わない時の原因と対処方法
デジタル一眼カメラのAF(オートフォーカス)機能を使っての撮影でも、何故かピントが合わない時にはさまざまな原因が考えられます。
撮影現場で起きている現象を元に、何が原因でどんな対処をするべきかを判断できるようにしていきましょう。
デジタル一眼カメラを使った撮影でピントが合わない場合には、これだけ多くの原因が考えられるのです。
これらの8つの原因の対象法をご紹介していくので、何故かピントが合わないという時にはぜひ参考にして対処してみて下さい。
MF(マニュアル・フォーカス)になっている時の対処方法
AF(オートフォーカス)が使用できるレンズを使用していても、レンズの側面やカメラの設定でAFを選択していないといくらシャッターを半押しにしてもピントが合うことがありません。
上の参考写真のように一般的な交換レンズの側面には、AF/MFと記載された切り替えスイッチが存在しているので、ピントが合わない時にはここを確認してAFが使えるようにスイッチを切り替えましょう。
カメラの設定で切り替えるタイプのある
Canonのカメラで言うと「EF-Mマウント」のレンズは、レンズの側面にAFとMFを切り替えるスイッチが無いので、カメラ本体の設定でAFとMFを切り替える必要があります。
使用しているレンズの側面にAFとMFを切り替えスイッチが無い場合には、カメラの本体で切り替えができないか確認をしてみましょう。
レンズ側面またはカメラ本体のAFとMF切り替えスイッチをAFに切り替え
ファインダーの視度調整が合っていない時の対処方法
ファインダー付きのデジタル一眼カメラには、人それぞれの視力に合わせてファインダー内の見え方を調整する「視度調整」ためのダイヤルが付いています。
このダイヤル調整が合っていない場合は、上の比較画像のようにピントを合わせようとしている被写体だけでなく、ファインダーに表示される設定情報を含む全ての文字などもボケて見えます。
視度調整ダイヤル
視度調整ダイヤル EOS R6の場合
ファインダー横にある視度調整ダイヤルを回して、ファインダー内の設定情報などの表示が鮮明に見えるように調整しましょう。
購入直後に調整だけしてその後はほとんど触ることがない部分ですが、人にカメラを貸した後や何かの拍子でダイヤルがずれることもあるので、最初の時と同じように調整をするようにしましょう。
視度調節ダイヤル回しながらファインダー内の設定表示などがハッキリと見えるように調整
レンズの最短焦点距離よりも近い位置で撮影している時の対処方法
レンズにはそれぞれピントを合わせることができる、被写体までの最短の距離である「最短焦点距離」が決められています。
この最短焦点距離よりも被写体に近づいて撮影をしようとすると、AF/MFに関係なくピントを合わせることができなくなります。
最短焦点距離の表示
上の参考写真はレンズ上での最短焦点距離の表示で、このレンズの場合は最短焦点距離が0.45mとなっているので、被写体とカメラのセンサーの位置がこれよりも近くなるとピントが合わなくなります。
- 被写体に近づきすぎていないか確認
- ピントが合うまで少しずつ被写体から離れてピント合わせ
- 被写体に近づきすぎていないか確認
- ピントが合うまで少しずつ被写体から離れてピント合わせ
AF機能がシャッターボタン以外に割り当てられている
通常はシャッターを半押しすることでAFのピント合わせが可能ですが、上の参考写真の「親指AF」のようにカメラの設定でシャッター以外にこのピント合わせの機能を割り当てることが可能です。
人に貸しておいたカメラや人から借りたカメラでは、親指AFなどでシャッター以外のボタンにAFのピント合わせの機能が割り当てられていることがあるので、必要に応じて設定を元に戻すと良いでしょう。
- ボタンカスタマイズの設定を確認
- 必要に応じてシャッターボタンにAF機能を戻す
空や雲などのAFが効きにくい被写体にピントを合わせたい時の対処方法
快晴の青空や真っ白な雲など色が1色しかない場所や、霧や霞などで視界がぼんやりとしている場所はAFが上手く効かない場合が多いです。
このような写真を撮る際にはフォーカスポイントを移動させて、空と雲の境目や空と山・地面の境界線など、色や明るさにコントラストのある場所でピントを合わせるようにします。
フォーカスポイント位置の例
上の参考画像のように白い雲と青空の境目や、山の稜線と空の境目など色や明る差にコントラストがある場所にフォーカスポイントを持ってくるとAFがしっかりと機能してくれます。
どうしても無理な時はMF
撮影をする景色によっては色や明るさのコントラストが弱く、どこにフォーカスポイントを配置してもAFフが機能しないことがあります。
このような場合にはレンズのAF/MF切り替えスイッチをMF(マニュアル・フォーカス)に切り替えて、プレビュー画面を確認しながら手動でピントを合わせると良いでしょう。
空と地面の境界線などの色か明るさのコントラストがある場所にフォーカスポイントを配置
ピントを合わせたい被写体がフォーカスポイントの外にある時の対処方法
AF機能は設定しているフォーカスポイントの中にある被写体にピント合わせするので、上の写真のような場合では被写体がフォーカスポイントの外にいるのでピントとを合わせることができません。
フォーカスポイントが被写体の上にくるように位置調整をおこなうか、ピントを合わせてから構図を決めるフォーカスロックを使った撮影をおこなうようにしましょう。
- フォーカスポイントを被写体の位置に調整
- フォーカスロックで撮影
AF動作の設定がAFサーボ かコンティニュアス AFサーボになっている時の対処方法
AF動作の設定がSERVO(サーボ)やコンティニュアスAFサーボに設定されている場合、AFが機能してピント合わせができていても「ピピッ」という反応音が鳴りません。
このため実際にはAFでピント合わせが完了していても、音が聞こえないせいで「AFが効いていない」「ピントがいつまでたっても合わない」と勘違いをしてしまうことがあるのです。
「ピピッ」という反応音でピント合わせの完了を確認したい場合は、AF動作を「ONE SHOT」モードに切り替えて撮影をおこないましょう。
AF動作の設定を「ピピッ」という反応音がなるONE SHOTに切り替え
実は手ブレや被写体ブレをしているだけの時の対処方法
AFでピント合わせができていても、撮影中に手ブレや被写体ブレが発生して結果的にピントが合っていないような写真になることがあります。
この場合はAF自体は正常に機能しているので、手ブレや被写体ブレが発生しない速さのシャッター速度で撮影をするか、三脚などを使用して手ブレを防止しながら撮影をしていきましょう。
- 手ブレの場合:速いシャッター速度、手ブレ補正、三脚で対応
- 被写体ブレの場合:速いシャッター速度で対応
- 手ブレの場合:速いシャッター速度、手ブレ補正、三脚で対応
- 被写体ブレの場合:速いシャッター速度で対応
まとめ
カメラを使った撮影でピントが合わない場合には、さまざまな原因が存在します。
経験とともに原因と対処をその場でおこなえるようになりますが、慣れない初めのうちはこの記事を参考にしながら原因の解明と対処をして撮影をしていって下さい。
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