冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
レンズの35mm換算とは?センサーサイズで変わるレンズの焦点距離と画角
こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。
デジタル一眼カメラで写真を撮っていると必ずと言っていいほど耳にする言葉「35mm換算」。
実はこの35mm換算は、交換レンズを購入するときにレンズを選ぶ指標の1つでもあるのですが、みなさんは35mm換算がどういうものかわかりますか?
35mm換算という言葉は、デジタル一眼カメラで撮れる写真の良し悪しに直接影響するものではありません。
しかし購入・使用するレンズで撮ることができる、写真の範囲を知るための判断材料になるのが35mm換算なので、覚えておくことをオススメします。
- 35mm換算とは
- 35mm換算の方法
- 代表的なレンズ焦点距離別の35mm換算の早見表
とくにセンサーサイズがAPS-Cとマイクロフォーサーズ、中判サイズのカメラを利用している方にとって、35mm換算はレンズの撮影可能な範囲を知るために不可欠な知識なので、この記事を参考にして35mm換算を理解していきましょう。
35mm換算の計算式
レンズの35mm換算では、使用しているカメラのセンサーサイズの種類によって、下記の表の通りに計算をしていきます。
とにかく35mm換算の計算式だけを知りたいという方は、下記の表を参考にしてください。
フルサイズ | 計算不要 [50mm⇨50mm] |
中判サイズ | 焦点距離×0.8 [50mm⇨40mm] |
APS-Cサイズ [Canon以外] | 焦点距離×1.5 [50mm⇨75mm] |
APS-Cサイズ [Canon] | 焦点距離×1.6 [50mm⇨80mm] |
マイクロフォーサーズ | 焦点距離×2.0 [50mm⇨100mm] |
自分のカメラのセンサーサイズがわからない方はこちらをチェック
フルサイズ | EOS R6、EOS R6 MarkⅡ、 EOS R、EOS R8、 EOS 5D Mark Ⅳ、EOS 6D Mark Ⅱなど |
APS-C | EOS R7、EOS R10、 EOS 90D、EOS R50、 EOS Kiss M2、EOS Kiss X10iなど |
マイクロフォーサーズ | なし |
35mm換算とは
35mm換算は別名「フルサイズ換算」とも呼ばれていて、 APS-Cやマイクロフォーサーズ、中判カメラと言った、フルサイズとは違うセンサーサイズのカメラで撮影するときに、そのレンズが実際に撮ることができる写真の範囲(画角)を知るための計算式です。
どう言うこと?24mmのレンズはどれも広角レンズじゃないの?
実は違うんです!同じ焦点距離24mmのレンズでも取り付けるカメラのイメージセンサーの大きさによって、広角レンズとして使えたり、標準レンズとして使えたりと違いが出ます。
画角が変化する例
このように同じ焦点距離24mmのレンズでも、取り付けて撮影するカメラのイメージセンサーサイズによって、実際に撮影できる画角(撮影できる範囲)が変化するのです。
同じ焦点距離24mmのレンズの話をしていても、使っているカメラのセンサーサイズが違ったら会話が噛み合わなくなりそう…
そういう事がないようにするために、35mm換算(フルサイズ換算)があるんです!
こんな時に35mm換算が必要
- 購入・使用するレンズの画角(写る範囲)の目安を知る
- 参考にする写真と同じ焦点距離で撮影する
「35mm換算とは」で解説したように、まず大前提としてレンズ表記の焦点距離はすべてフルサイズカメラで使用した時の値で、そのレンズの焦点距離は使用するカメラのセンサーサイズで変化します。
このためAPS-Cやマイクロフォーサーズ、中判サイズのセンサーカメラを使用する方は、35mm換算をすることでこれから購入するレンズの、実際に使用することができる焦点距離をすることができます。
また他人が撮影した写真に「50mmで撮影」と説明がある場合には、自分が使用しているカメラのセンサーサイズに合わせて35mm換算をすると、どの焦点距離のレンズを使えば良いかが判断可能です。
35mm換算の計算方法
フルサイズ | 計算不要 [50mm⇨50mm] |
中判サイズ | 焦点距離×0.8 [50mm⇨40mm] |
APS-Cサイズ [Canon以外] | 焦点距離×1.5 [50mm⇨75mm] |
APS-Cサイズ [Canon] | 焦点距離×1.6 [50mm⇨80mm] |
マイクロフォーサーズ | 焦点距離×2.0 [50mm⇨100mm] |
フルサイズ | EOS R6、EOS R6 MarkⅡ、 EOS R、EOS R8、 EOS 5D Mark Ⅳ、EOS 6D Mark Ⅱなど |
APS-C | EOS R7、EOS R10、 EOS 90D、EOS R50、 EOS Kiss M2、EOS Kiss X10iなど |
マイクロフォーサーズ | なし |
レンズの35mm換算では、使用しているカメラのセンサーサイズの種類によって、上の表の通りに計算をしていきます。
この35mm換算をすることで、レンズのカタログやレンズ本体に表記されている焦点距離から、実際にそのカメラで使用することができる焦点距離を知ることができるのです。
35mm換算に関するよくある質問
- APS-Cサイズのカメラ専用のレンズのカタログに、焦点距離60mmと記載があります。この場合は35mm換算は必要ないですか?
-
35mm換算が必要です。
例えAPS-Cサイズのカメラ専用のレンズでも、記載されている焦点距離に対して35mm換算で考える必要があります。
- マイクロフォーサーズのカメラ専用のレンズのカタログに、焦点距離25mmと記載があります。この場合は35mm換算は必要ないですか?
-
35mm換算が必要です。
例えマイクロフォーサーズのカメラ専用のレンズでも、記載されている焦点距離に対して35mm換算で考える必要があります。
- マイクロフォーサーズのカメラ専用のレンズのカタログに、24mm相当(35mm判換算)と記載があります。この場合は24mmで撮れるということですか?
-
はい。
カタログに〇〇mm相当(35mm判換算)と記載がある場合は、その〇〇mm相当が35mm換算後の焦点距離の値になります。
35mm換算の練習
35mm換算練習用に、実際に存在するレンズの焦点距離を使用して、いくつかのクイズを出すので、そのカメラで使用できる実際の焦点距離を計算してみましょう。
10mmのレンズをマイクロフォーサーズ機で使用するときの35mm換算は?
- 焦点距離は20mmに変化
マイクロフォーサーズ機での35mm換算は「焦点距離 × 2」で計算できるので、「10mm x 2 = 20mm」となります。
250mmのレンズをAPS-C機で使用する時の35mm換算は?
- 焦点距離は375mmに変化(Canonは400mm)
APS-C機での35mm換算は「焦点距離 × 1.5」で計算できるので、「250mm x 1.5 = 375mm」となります。
※Canonは「焦点距離 × 1.6」で計算
85mmのレンズをフルサイズ機で使用する時の35mm換算は?
- 焦点距離は85mmのまま
フルサイズ機には35mm換算が必要ないので、焦点距離に変化はなく記載通りの85mmとなります。
代表的なレンズ焦点距離別の35mm換算の早見表
APS-Cとマイクロフォーサーズのイメージセンサーカメラを使用している方用に、実際に販売されている代表的なレンズの焦点距離と、35mm換算での早見表を作成しました。
APS-Cサイズカメラ用の35mm換算早見表
APS-Cサイズのカメラでは、Canon以外のカメラとCanon用でそれぞれ計算式が違います。
使用している、または購入を検討しているカメラのメーカーを確認してから、この早見表を利用しましょう。
各メーカーのAPS-Cサイズカメラで使えるレンズを探す
自分のカメラのセンサーサイズがわからない方はこちらをチェック
フルサイズ | EOS R6、EOS R6 MarkⅡ、 EOS R、EOS R8、 EOS 5D Mark Ⅳ、EOS 6D Mark Ⅱなど |
APS-C | EOS R7、EOS R10、 EOS 90D、EOS R50、 EOS Kiss M2、EOS Kiss X10iなど |
マイクロフォーサーズ | なし |
マイクロフォーサーズカメラ用の35mm換算早見表
マイクロフォーサーズカメラは、一律で焦点距離が2倍になります。
OlympusかPanasonicのデジタル一眼カメラを使用している方は、こちらの早見表を参考にしましょう。
Panasonicにはフルサイズカメラも存在するので、使用しているカメラのイメージセンサーサイズは確認が必要
各メーカーのAPS-Cサイズカメラで使えるレンズを探す
マイクロフォーサーズは、OlympusとPanasonicのレンズをそれぞれお互いのカメラで使用可能
自分のカメラのセンサーサイズがわからない方はこちらをチェック
フルサイズ | なし |
APS-C | なし |
マイクロフォーサーズ [全デジタル一眼機種] | OM-D E-M5 シリーズ PEN シリーズ |
まとめ
- 35mm換算はセンサーサイズが違うそれぞれのカメラで使用するときのレンズの焦点距離を知る計算式
- 同じ焦点距離のレンズでも使用するカメラのセンサーサイズで写る範囲が違う
- 35mm換算は中判、APS-C、マイクロフォーサーズサイズのカメラで使用するレンズに適用
- レンズに表記されている焦点距離はフルサイズカメラで使用する場合の値
- 35mm換算には決まった計算式がある
35mm換算は、意味を深く知ろうとするととてもややこしいですが、計算式さえ覚えておけば基本的にはレンズ購入や撮影に支障がありません。
中判、APS-C、マイクロフォーサーズサイズのカメラを使用していて、これから交換レンズの購入を考えている方は、ぜひ35mm換算の計算式だけでも覚えておきましょう。
35mm換算の計算式
レンズの35mm換算では、使用しているカメラのセンサーサイズの種類によって、下記の表の通りに計算をしていきます。
とにかく35mm換算の計算式だけを知りたいという方は、下記の表を参考にしてください。
フルサイズ | 計算不要 [50mm⇨50mm] |
中判サイズ | 焦点距離×0.8 [50mm⇨40mm] |
APS-Cサイズ [Canon以外] | 焦点距離×1.5 [50mm⇨75mm] |
APS-Cサイズ [Canon] | 焦点距離×1.6 [50mm⇨80mm] |
マイクロフォーサーズ | 焦点距離×2.0 [50mm⇨100mm] |
自分のカメラのセンサーサイズがわからない方はこちらをチェック
フルサイズ | EOS R6、EOS R6 MarkⅡ、 EOS R、EOS R8、 EOS 5D Mark Ⅳ、EOS 6D Mark Ⅱなど |
APS-C | EOS R7、EOS R10、 EOS 90D、EOS R50、 EOS Kiss M2、EOS Kiss X10iなど |
マイクロフォーサーズ | なし |
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