冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
L型プレートで三脚撮影の安定感がアップ!その効果をわかりやすく解説
こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。
手持ちでの撮影では、横構図と縦構図をそれぞれ切り替えながらの撮影も簡単・スムーズにできますが、三脚を使った撮影では中々スムーズにいかないことが多いですよね。
このように三脚を使った撮影で横構図から縦構図にカメラの向きを変更すると、水平や構図の中心位置を調整しなくてはいけないのでとても不便です。
そんな三脚を使用した撮影での不便は、L型プレートという三脚用のアクセサリー(クイックリリース)を使用することで簡単に解決することができます。
- L型プレートとは
- L型プレートのメリット・デメリット
- L型プレートの種類
一般的にカメラ本体と三脚の雲台を接続する「クイックリリース」は、カメラ本体の底面に取り付けるので、そもそもカメラを垂直に構える縦構図での撮影にはあまり適していません。
そこで
L型プレートがあるだけで、三脚を使った撮影での横構図と縦構図の変更がとても楽になります。
普段から三脚を使用した撮影で縦横の構図の変更に不満を感じている人は、是非購入を検討してみましょう。
L型プレートとは
L型プレートは、三脚の雲台にカメラを取り付けるためのクイックリリースの1つで、カメラの底面と側面の2箇所にクイックリリースがついているアイテムで、その形状からL型プレートと呼ばれています。
一般的にはアルカスイス互換の雲台で使用するアイテムなので、三脚をお持ちの人の中でもアルカスイス互換の雲台を使用している人に購入をオススメしています。
L型と通常型の比較
通常のクイックリリースとは形状が異なり、L型プレートはカメラの底面(横構図用)とカメラの側面(縦構図用)のそれぞれにクイックリリースがつくことになります。
縦と横それぞれ専用のクイックリリースがあることで、通常型では不安定になりやすい縦構図での撮影や、横構図から縦構図へ切り替える際に生じる不便な点を解決してくれるのです。
L型プレートのメリット
L型プレートを使うことで、三脚を使用した撮影での横構図と縦構図の切り替え、縦構図での撮影に対して上記のようなメリットが存在します。
縦構図でも重心が安定する
L型プレートには縦構図専用のクイックリリースがあるので、三脚に縦位置で取り付ける場合でも重心が三脚の真上にくるので、安定したバランスでの撮影が可能になります。
通常型を使用する場合にはカメラを90°倒して縦位置を作る必要があるので、上の参考画像のように重心が三脚の真上からずれてしまい、不安定なバランスで撮影をすることになるのです。
- L型 ⇨ 縦構図でも重心が三脚の真上にくるので、三脚転倒のリスクが減る
- 通常型 ⇨ 縦構図で重心が三脚の真上からズレるので、三脚転倒のリスクが増す
縦・横構図の変更でも水平が保たれる
L型プレートを使う場合は、横構図から縦構図への変更をおこなっても、カメラの水平に変化はありません。
上の参考画像を見てわかるように、L型プレート使用すると横構図から縦構図へ変更する際に雲台の角度を変更する必要がないので、一度水平や傾きを決めてしまえば同じ状態のまま縦横どちらの構図でも撮影が可能になるのです。
- L型 ⇨ 縦横どちらの構図に変更しても同じ水平・傾きで撮影ができる
- 通常型 ⇨ 縦横で構図を変更する際には、毎回水平と傾きを決め直す必要がある
横構図から縦構図に変更しても被写体の位置が変わらない
L型プレートを使用すると、縦横どちらでも雲台を動かすことなく同じ位置にカメラを設置できるので、一度決めた被写体の位置を縦横どちらの構図でも同じ位置で撮影できます。
上の参考画像を見てわかるように、横構図から縦構図に変更しても被写体の位置は変わらないので、縦横それぞれの構図での撮影をとてもスムーズにおこなうことができるのです。
- L型 ⇨ 縦横どちらの構図に変更しても被写体の位置が変わらない
- 通常型 ⇨ 縦横で構図を変更すると被写体の位置がズレる
L型プレートのデメリット
- 重くなる
- かさばる
- レリーズなどがつけづらくなる
- バリアングルモニターの可動範囲が狭くなる
当然のことですが、L型プレートをつけることでその分重くなり、またプレートの分嵩張るようになるので、サイズギリギリのカメラバックを使用している場合には注意が必要です。
またL型プレートは縦構図用のクイックリリースが、レリーズなどを取り付ける面に配しているものが多いので、各部品の取り付けがしづらくなるデメリットがあります。
ちなみにバリアングルモニターを使用しているカメラでは、プレートがカメラの側面にあるせいで、モニターの開ける範囲が狭くなる場合もあるので注意しましょう。
L型プレートの種類
L型プレートにはほとんどのカメラに取り付けることが可能な汎用タイプと、特定のカメラにだけ取り付けることが可能なカメラ専用タイプの2種類があります。
それぞれメリット・デメリットがあるので、自分自身の使用環境や予算と相談してL型プレートの購入を検討してみてください。
汎用タイプのL型プレート
メリット | デメリット |
---|---|
機種がカメラで使い回せる 価格が安い | 縦構図でL型プレートがズレることがある レリーズなどの取り付けができない可能性がある |
汎用タイプのL型プレートは、カメラのメーカーを問わずどのメーカーのカメラにも取り付けができるように設計がされているので、購入しやすくて値段も安い商品が多いです。
またカメラを数台持っている方は、1つのL型プレートをお持ちのカメラに使いまわせるというメリットがあります。
使用上の注意点
いっぽうで汎用タイプのL型プレートは、カメラへの取り付けがカメラ底面へのネジ1つになるので、縦構図での撮影ではL型プレートが動いて構図がズレてしまうリスクがあります。
また機種によってカメラ側面にあるレリーズなどの取り付け部分は、配置が異なるので場合によってはL型プレートの使用中にはレリーズなどが使用できないことがあるので中が必要です。
汎用タイプのL型プレートがオススメな人
- 機種の違う複数台のカメラで使い回したい
- 撮影中にレリーズなどをカメラ側面に取り付けることがない
- とにかく安く済ませたい
- 自分のカメラ専用のL型プレートがない
オススメの汎用タイプL型プレート
Canon、Nikon、SONY、OLYMPUS、PENTAX、FUJIFILM、Panasonicなど、ほとんどのカメラーメーカーの一眼レフカメラに適用している汎用タイプのL型プレートです。
価格も新品で¥2,000を切るので、とりあえずL型プレートを試してみたいという方にはオススメの商品です。
カメラ専用タイプのL型プレート
メリット | デメリット |
---|---|
カメラにしっかりと固定できる レリーズなどの取り付け格が可能 | 縦汎用タイプと比べて値段が高い 機種によっては専用のL型プレートがない |
カメラ専用タイプのL型プレートは、それぞれのカメラの形や各部品の位置を考慮して設計がされています。
このためL型プレートをしっかりとカメラに固定させることが可能で、撮影中にカメラがズレることがありません。
また側面のレリーズなどの取り付けもL型プレートが付いたままで可能なので、三脚を使った夜景や星景写真の撮影や、日中の長時間露光撮影もスムーズにおこなうことができます。
カメラ専用タイプのL型プレートがオススメな人
- カメラを三脚にしっかりと固定したい
- 夜景や星景、日中は長時間露光をよく撮影している
オススメのL型プレートメーカー
- Leofoto
- SmallRig
カメラ専用のL型プレートは「Leofoto」と「SmallRig」の2つのメーカーから購入することが可能です。
Leofotoは三脚を販売しているメーカーなので、カメラの機種それぞれに合わせたL型プレートを個別で設計・販売しています。
SmallRigはカメラ関係のアクセサリーを幅広く扱っているメーカーで、CanonのR5とR6兼用型のL型プレートやNikonのZ5、Z6、Z7兼用のL型プレートなどを設計・販売しています。
Canon用L型プレート
Nikon用L型プレート
Sony用L型プレート
まとめ
L型プレートがあるだけで、三脚を使用する写真撮影での横構図から縦構図の変更が格段にやりやすくなります。
まだ時間と手間をかけて構図の変更おこなう予定ですか?構図を調整している間にシャッターチャンスを逃さないためにも、ぜひL型プレートの購入を検討してみましょう。
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