冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
カメラのレリーズとは?!あると便利なレリーズを使った撮影方法
こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。
みなさんは夜景の撮影や三脚を使用しての撮影で、ケーブルやワイヤレスのレリーズを使用することがありますか?
一般的にレリーズと一言でまとめて呼ばれている、「ケーブルレリーズ」や「ワイヤレスレリーズ」を使うと、写真の撮影にメリットがあったり、撮影の幅を広げることができます。
- レリーズとは
- レリーズの種類
- メーカー別レリーズまとめ
まだレリーズをよく知らないという方、レリーズが欲しいけど何を基準に選べば良いかわからないという方は、この記事を読むことでレリーズの使い方や選び方がわかるようになります。
レリーズとは
カメラ用レリーズは、カメラ本体に接続することで、本体のシャッターボタンを使用することなく、遠隔でカメラの撮影(シャッターを切る)することができるようになるアイテムです。
一般的に手ブレが起きやすい夜景撮影で、カメラを固定する三脚と一緒に使用されています。
本来の意味はシャッター動作のこと
この記事では、一般的にレリーズとして認知されている「ケーブルレリーズ」や「ワイヤレスレリーズ」の総称として、レリーズを紹介していますが、本来の意味はカメラのシャッター動作をレリーズと呼びます。
レリーズの役割
- 手ブレの防止
- 撮影の遠隔操作
レリーズを使用する最大の目的は、手ブレを防止することで、主に遅いシャッター速度での撮影や、手ブレのリスクが高い焦点距離が長いレンズを使用する場面に役立ちます。
またカメラ本体から離れて、遠隔で写真の撮影ができるので、自分自身が写真に写りたいときなどにもレリーズを活用することが可能です。
レリーズの種類
遠隔でカメラのシャッターを切ることができるレリーズには、主に有線タイプの「ケーブルレリーズ」と、無線タイプの「ワイヤレスレリーズ」の2種類が存在します。
どちらのタイプも各カメラメーカーから、純正のレリーズが販売されているので、自分の撮影スタイルに合ったものを購入すると良いでしょう。
レリーズとリモコンの違い
レリーズ ⇨ケーブルレリーズとワイヤレスレリーズの総称
リモコン ⇨ワイヤレスレリーズのことを指す別称
ケーブルレリーズ [有線タイプ]
ケーブルレリーズは、カメラとの接続がケーブル(有線)の差し込みだけなので、難しい設定は一切なく、誰でも簡単に使用することができます。
またケーブルで本体と繋がっているので、接続が不安定になることがなく、安定してシャッターを遠隔で操作することが可能です。
手ブレ防止が主な使用方法
ケーブルレリーズは、ケーブルの長さまでしかカメラ本体から離れることができないので、基本的にはカメラから離れて撮影することは不可能です。
ちなみにシャッター速度が数秒から数十秒以上の、長時間露光をする場合には、レリーズを持つ手の振動がカメラに伝わらないようにしたり、ぶら下げたレリーズが揺れないように注意しましょう。
風がある場合には、レリーズが揺れて、その振動がブレの原因になることもあります。
- 初心者でも簡単に使用可能
- 接続が安定している
- カメラから離れてシャッターを操作できない
- 長時間露光(スローシャッター)に不向きな場合がある
ワイヤレスレリーズ [無線タイプ]
ワイヤレスレリーズの接続形式
赤外線式
電波式
Bluetooth式
ワイヤレスレリーズは、本体との接続にケーブルを使用しないので、カメラから離れて撮影可能なので、自撮りや集合写真の撮影にとても便利です。
またレリーズとカメラ本体が直接繋がっていないので、長時間露光でも完全に手ブレの心配が無いというメリットがあります。
受信光部分の位置によっては不便なことも
赤外線や電波式のワイヤレスレリーズは、赤外線や電波をカメラ本体にある受信光部分に当てる必要があるので、操作できる方向に制限があります。
またBluetooth式のワイヤレスレリーズは、カメラ本体とレリーズの接続設定をする必要があるので、設定中にシャッターチャンスを逃してしまう可能性もあります。
- カメラから離れてシャッターを操作可能
- 長時間露光に最適
- レリーズが使用できる向きに制限がある(赤外線式 / 電波式)
- 設定に手間取る(Bluetooth式)
レリーズの機能
レリーズには、単純にカメラ本体のシャッターボタンと同じ、AFと撮影をする機能だけのものから、タイマー機能やバルブ撮影機能がついているタイプもあります。
機能の有無によって値段も変わるので、自分の撮影環境にあったレリーズを購入するようにしましょう。
遠隔シャッター機能
遠隔シャッターの作例
こんな撮影シーンに
超望遠レンズを使った撮影
滝や渓流の撮影
星や夜景の撮影
遠隔シャッターは、レリーズの基本機能で、多くの手ブレが心配な撮影シーンで活躍する機能です。
焦点距離が長くて、日中でも手ブレのリスクがある超望遠レンズでの撮影や、シャッター速度を遅くして撮影する滝や渓流、星や夜景の撮影に使用しましょう。
バルブ撮影機能
こんな撮影シーンに
30秒を超える長時間露光撮影
レリーズのバルブ撮影機能を使うと、シャッター速度が30秒を超える撮影に使用する、Bモード(バルブモード)での撮影が簡単になります。
レリーズでシャッター速度を、1分や3分など自由に設定できるので、シャッターを切った後は、自動で設定したシャッター速度分だけ撮影することができます。
タイマー撮影機能
こんな撮影シーンに
自撮りの撮影
記念撮影や集合写真の撮影
レリーズのタイマー機能を使うと、カメラ本体と同じように、レリーズを使用してタイマー撮影が可能です。
特にワイヤレスレリーズで、このタイマー機能を使うと、シャッターボタンを押してから、実際に撮影がされるまでに余裕が生まれるので、失敗写真を減らすことができます。
各メーカーのレリーズ
各カメラメーカーから機能の違ういくつかのレリーズが販売されています。
レリーズによって対応しているカメラが違うので、購入の際はお持ちのカメラに対応しているかを確認してください。
Canon
Canon リモートスイッチRS-60E3
純粋に遠隔シャッターボタンがついているだけの仕様の、Canon純正のレリーズです。
カメラ本体のシャッターボタンと同様に、レリーズのボタンを半押しでピント合わせをおこない、ボタンを最後まで押し込みことでシャッターを切ることができます。
またレリーズでシャッター後にボタンを上部へスライドさせると、カメラがシャッターを切った状態でロックされるので、手動にはなりますがバルブ撮影も可能(ロック解除で写真撮影が完了する)
接続方法 | 有線 |
ディスプレー | なし |
機能 | 遠隔シャッター [シャッターロック機能あり] |
主な対応機種 | Kiss X10 / Kiss X10i / EOS 90D / M6 Mark Ⅱ / EOS RP / EOS 6 |
Canon ワイヤレスリモートコントローラー BR-E1
カメラ本体との接続を無線(Bluetooth)で行えるレリーズで、有効範囲はカメラの周辺5mのどの方向からでもシャッターを遠隔することが可能です。
接続方法 | 無線 [Bluetooth] |
作動範囲 | 5m |
ディスプレー | なし |
機能 | 遠隔シャッター ズーム |
主な対応機種 | Kiss M / Kiss M2 / EOS 90D / EOS 6d Mark Ⅱ / EOS 5 / EOS 6 |
タイマーリモートコントローラーTC-80N3
Canon純正で唯一ディスプレーが付いていて、タイマー機能やバルブ撮影機能がついているレリーズです。
接続はケーブルになるので簡単ですが、レリーズでのタイマーやバルブ機能の設定には、操作に慣れるまで時間がかかる場合がありまます。
接続方法 | 有線 |
ディスプレー | あり |
機能 | 遠隔シャッター 2秒タイマー バルブ撮影 |
主な対応機種 | EOS 90D / EOS X10i / EOS M 6 MarkⅡ |
Nikon
リモートコードMC-DC2
純粋に遠隔シャッターボタンがついているだけの仕様のNikon純正のレリーズです。
カメラ本体のシャッターボタンと同様に、レリーズのボタンを半押しでピント合わせをおこない、ボタンを最後まで押し込みことでシャッターを切ることができます。
またレリーズでシャッター後にボタンを上部へスライドさせると、カメラがシャッターを切った状態でロックされるので、手動にはなりますがバルブ撮影も可能(ロック解除で写真撮影が完了する)
接続方法 | 有線 |
ディスプレー | なし |
機能 | 遠隔シャッター [シャッターロック機能あり] |
主な対応機種 | D5600 / D7500 / D780 / Z5 /Z6 /Z7 |
リモートコードMC-36A
バルブ撮影機能やインターバル撮影機能がついている仕様のNikon純正レリーズです。
接続はケーブルになるので簡単ですが、レリーズでのタイマーやバルブ機能の設定には、設定に慣れるまで時間がかかる場合がある場合があります。
接続方法 | 有線 |
ディスプレー | あり |
機能 | 遠隔シャッター バルブ撮影 インターバル撮影 |
主な対応機種 | D500 / D810 / D810A /D6 |
Sony
RM-VPR1
静止画用の遠隔シャッターボタンに加えて、動画用の録画スタート / ストップボタンが付いている、ミラーレスカメラで動画撮影をしたい人にもオススメのSONY純正レリーズです。
静止画撮影では、レリーズでシャッター後にボタンを上部へスライドさせると、カメラがシャッターを切った状態でロックされるので、手動にはなりますがバルブ撮影も可能(ロック解除で写真撮影が完了する)
またレリーズ用のクリップが付属しているので、長時間露光撮影などではレリーズを三脚に取り付けて撮影することができます。
接続方法 | 有線 |
ディスプレー | なし |
機能 | 遠隔シャッター 動画録画・停止ボタン |
主な対応機種 | α77 II / α99 II / α9 II / α6600 / α7S III |
RMT-P1BT
カメラ本体との接続を無線(Bluetooth)でおこなえるSony純正のレリーズで、有効範囲はカメラの周辺5mのどの方向からでもシャッターを遠隔することが可能です。
遠隔シャッターは、レリーズ側面にあるスイッチを切り替えることで静止画と動画の両方に対応、また別の側面スイッチにはシャッターボタンのロック機能も割り当てられています。
接続方法 | 無線 [Bluetooth] |
作動範囲 | 5m |
ディスプレー | なし |
機能 | 遠隔シャッター 動画録画・停止 |
主な対応機種 | RX100VII / α9 II / α6600 / α7S III |
Olympus
リモートケーブル RM-UC1
純粋に遠隔シャッターボタンがついているだけの仕様のOlympus純正のレリーズです。
カメラ本体のシャッターボタンと同様に、レリーズのボタンを半押しでピント合わせをおこない、ボタンを最後まで押し込みことでシャッターを切ることができます。
またレリーズでシャッター後にボタンを上部へスライドさせると、カメラがシャッターを切った状態でロックされるので、手動にはなりますがバルブ撮影も可能(ロック解除で写真撮影が完了する)
接続方法 | 有線 |
ディスプレー | なし |
機能 | 遠隔シャッター [シャッターロック機能あり] |
主な対応機種 | E-PL8/ E-P5 / PEN-F / E-M5 Mark II |
まとめ
カメラ用レリーズがなくても写真撮影は可能ですが、三脚で手ブレを抑えた写真撮影をおこないたい方は、レリーズを使用することでより確実にブレを抑えた写真を撮影することが可能になります。
また最近のデジタル一眼カメラには、各カメラメーカーのスマホアプリと連動することで、お手持ちのスマホからカメラのシャッターを切ることも可能です。
しかしスマホとカメラの連動設定は意外と複雑で、慣れていないと連動設定だけに時間を取られてしまう可能性があるので、スマホアプリよりも接続を簡単に行うことができる、カメラ用レリーズを1つ持っておくのが便利でしょう。
質問・コメント