冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
ピントが合わない?? それは最短焦点距離のせいかも知れません!!
普段と同じ設定で撮影をしているのにある時突然ピントが合わないなんて事ありませんか??
撮影した写真はピントが合っていないのでボケていたり、そもそもカメラの撮影モードによってはシャッターすら切れないなんてことも…
こんな症状が出るのは、使用しているレンズの最短撮影距離が原因かも知れません。
最短撮影距離って何??
最短撮影距離とは使用するレンズが被写体にピントを合わせることができる最短の距離のことです。
例えば最短撮影距離が30cmのレンズであれば最短で30cmまで被写体に寄ることができると言うことです。逆に29cm以内に近づくとピントを合わせることが出来なくなります。
被写体に寄れる最短の距離だと言う事はわかりましたが、それは被写体とどこの距離を指名しているのでしょうか?
単純に考えるとレンズの先端から被写体までの距離のようにも思えますが、レンズの最短撮影距離とは被写体からカメラの撮像素子(イメージセンサー)までの距離を表しています。この撮像素子(イメージセンサー)はレンズから取り入れた光を記録するカメラにとっては大事な部分で、フィルムカメラ時代のフィルムの部分に当たります。
撮像素子(イメージセンサー)はカメラ内部にあるため、レンズを付けた状態では直接撮像素子(イメージセンサー)の位置を確認する事は出来ませんが、カメラの外装に撮像素子の位置を示すマークが表示されています。
最短撮影距離は撮像素子から被写体までの距離
ポイントとなるのは最短撮影距離はレンズの先端からの距離ではないと言うこと。
これが何を意味するかと言うと、全く分野の違う広角レンズとマクロレンズが同じ最短撮影距離30cmだったとしても、実際にレンズの先端が被写体に寄れる距離は違うと言うことです。
この2つのレンズはそれぞれ最短焦点距離は30cmと同じですが、レンズ自体の長さが違うため、撮像素子(イメージセンサー)から被写体までの距離である最短撮影距離30cmまで寄った場合にそれぞれのレンズの先端から被写体までの距離が変わってきます。
最短撮影距離を理解していても、実際の撮影中には撮像素子(イメージセンサー)からの距離よりもレンズの先端からの距離の方が分かりやすいですよね。このレンズからの距離は最短撮影距離とは別の名前で呼ばれています。
ワーキングディスタンス
撮像素子(イメージセンサー)から被写体までの距離を表す最短撮影距離に対して、レンズの先端から被写体までの距離のことをワーキングディスタンスと呼びます。
このワーキングディスタンスは最短撮影距離とまとめて覚えられていますが、厳密には被写体との最短の距離だけを示すものではありません。
一般的にワーキングディスタンスは被写体に近寄って撮影することで遠近感を強調できる広角レンズに比べて、遠くのものを撮影することに長けている望遠レンズの方がワーキングディスタンスは長くなる傾向にあります。
最短撮影距離は短い方が良いの??
マクロレンズでは最短撮影距離は重要な要素であり、一見すると最短撮影距離の短いレンズの方が良いようにも思えますが、被写体によっては最短撮影距離が短いことが欠典となる場合もあります。
レストランなどで料理を撮影する場合には限られたスペースの中での撮影なので最短撮影距離の短いレンズの方がテーブルから離れることなく撮影ができるので良いでしょう。
一方で、昆虫など小さな生き物をマクロレンズで大きく撮影したい場合、最短撮影距離が短いレンズでは写真に大きく写すには被写体である昆虫に近寄らなければいけません。
これでは昆虫に逃げられてしまうリスクが発生してくるので、このような場面では昆虫に近づく必要がない最短撮影距離の長いマクロレンズが活躍します。
まとめ
- 最短焦点距離=レンズが被写体にピントを合わせられる最短の距離
- 最短焦点距離よりも被写体に近づくとピントが合わなくなる
- 最短焦点距離はカメラのイメージセンサーからの距離
- 同じ最短焦点距でもレンズ自体の長さによって、レンズ先端から被写体までの距離は変わる
撮影中にカメラのピントが合わないときには、まず1番初めにこの最短焦点距離を疑ってみましょう。使用しているレンズの最短焦点距離を把握することで、被写体に近づいた迫力のある写真を撮ることも可能になります。
特にマクロレンズはこの最短焦点距離がそのレンズの性能にも大きく関係してきます。マクロレンズを購入するときには、最短焦点距離もレンンズ選びの要素として考えるようにしましょう。
次の記事→「マクロレンズの選び方とCanonおすすめレンズ8選」
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