冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
シグマ(SIGMA)150-600mm Contemporary!コスパ最強の超望遠ズームレンズ
シグマの150-600mmの超望遠レンズの描写力が気になる…
シグマの150-600mmの超望遠レンズって比較的安いから解像度は良くないの?
シグマの150-600mmの超望遠レンズで撮れる写真の作例を見てみたい…
一般的な写真撮影では使用する機会がありませんが、野鳥や野生動物を撮影するためには、焦点距離が400mmを超えるような超望遠レンズがあると便利で、私はシグマから販売されている150-600mmの焦点距離を持つズームレンズを使用しています。
今回はこのレンズを2021年の3月に購入してから、2年以上も野生動物や風景写真の撮影で使用し続けてきた経験を元にして、「SIGMA 150-600mm Contemporary」のレビューを紹介していきます。
私はキャノンのカメラにこのレンズを使用していますが、今回紹介する「SIGMA 150-600mm Contemporary」は、ニコンとシグマ用も販売されています。
※シグマ用はマウントアダプター使用でソニーEマウントカメラで使用可能
また同じ焦点距離を持つ、「SIGMA 150-600mm Sports」とのスペックの比較もしているので、ぜひ購入前の参考にしてみて下さい。
まず初めに今回レビューするシグマの超望遠ズームレンズ、「SIGMA 150-600mm Contemporary」の総合的な評価は以下のとおりです。
- 高速・正確なAF性能
- 高い解像度
- 約3段分の強力な手ブレ補正
- 高いコストパフォーマンス
- 防塵・防滴が弱い
- 暗所でのAFが弱い
- 大きくて重い
焦点距離が400mmを超えるレンズは、基本的に新品価格が20万円を超えるものが多いですが、この「SIGMA 150-600mm Contemporary」は新品価格でも12万円以下で購入が可能です。
このレンズを使用するようになってからは、近づいて撮影することが難しい野鳥や野生動物を、遠い場所からでも大きく写真に撮ることが出来るようになりました。
\野生動物の撮影に最適な超望遠ズームレンズ/
- SIGMA 150-600mm Contemporaryのスペックと特徴
- SIGMA 150-600mm Contemporaryのデメリット
- SIGMA 150-600mm Contemporaryで撮る作例
- SIGMA 150-600mm Contemporaryの購入をオススメする人
私は野生動物の撮影に関しては、まだまだ慣れない点もありますが、カナダという野生動物が身近な環境で、この「SIGMA 150-600mm Contemporary」を使って撮影をしています。
私が実際に撮影した写真と一緒にレビューをするので、野鳥や野生動物の撮影用に、焦点距離が400mmを超える超望遠ズームレンズを検討している方は、ぜひ購入の参考にして下さい。
同じ焦点距離150-600mmで、グレードの高い「SIGMA 150-600mm Sports」との比較もご紹介しているので、どちらを購入するべきか悩んでいるという方にも参考になるかと思います。
SIGMA 150-600mm Contemporary
製品名 | 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary |
価格 | ¥117,921〜 [Amazon価格 2023 /6] |
商品内容 | レンズ本体 |
付属品 | レンズケース レンズフード ショルダーストラップ 三脚座 プロテクティブカバー |
焦点距離 | 150-600mm |
開放F値 | F5-6.3 |
最短焦点距離 | 2.8m |
最大等倍率 | 0.20倍 |
手ブレ補正 | 3段分 |
AF機構 | インテリジェントOS |
レンズ コーティング | 撥水防汚コート |
防塵・防滴 | 簡易的 |
絞り羽根 | 9枚 [円形絞り] |
フィルター径 | 95mm |
重さ | 1,930g |
長さ | 260.1mm |
外観・デザイン
外観はシンプルなブラックカラーで統一されていて、レンズの側面には「Contemporaryシリーズ」を意味する「C」マークが、シルバーで刻印されています。
またレンズ全体では、操作性を重視して、撮影に役立つフォーカス方式や手ブレ補正機能の切り替えスイッチが、所々出っ張った凹凸がある形状となています。
- ブラックカラーにシルバーで「C」の刻印
- 操作性を重視してスイッチ類の凹凸がある形状
レンズ機能のスイッチ
レンズ機能のスイッチは、すべてレンズの左側に装備されていてるので、いつでも写真が撮れるようにシャッターに右手を添えながら、各スイッチを左手で操作することができます
レンズ機能は、「AF/MFの切り替え」「フォーカスリミッター」「手ブレ補正モード」「カスタムモード」の4つを切り替え可能なスイッチが装備されていて、野生動物の撮影にも配慮した機能が揃っています。
- AF/MFの切り替え
- フォーカスリミッター
- 手ブレ補正モード
- カスタムモード
手ブレ補正モードで通常と流し撮り用の手ブレ補正を使用可能
- OS1 ⇨ 上下左右の揺れに対応する通常の手ブレ補正
- OS2 ⇨ 上下の揺れだけに対応する流し撮り用の手ブレ補正
「SIGMA 150-600mm Contemporary」には、2種類の手ブレ補正機能が装備されていて、望遠レンズを使った通常の手ブレ補正と、野鳥などを流し撮りで撮る用の手ブレ補正を使い分けることができます。
特に上下の揺れだけに対応する流し撮り用の手ブレ補正は、白鳥など水鳥が飛び立つ際の流し撮りに役立つことでしょう。
フォーカスリミッターでAFを効かせる範囲を指定可能
- FULL ⇨ カメラからすべての距離を対象にAFを作動
- 10m-∞ ⇨ カメラから10m以上の距離を対象にAFを作動
- 2.8-10m ⇨ カメラから2.8-10mの範囲の距離を対象にAFを作動
「SIGMA 150-600mm Contemporary」では、AFを効かせる範囲を指定できるので、被写界深度が浅い超望遠レンズにも関わらず、撮影する対象に素早くピントを合わせることが可能です。
特に野鳥や野生動物の手前に木々や枝が多い撮影環境では、AFが間違えて手前の木々や枝に、ピントを合わせてしまう間違えを減らせるので、シャッターチャンスを逃すリスクを減らせます。
SIGMA 150-600mm Contemporaryのレビュー
シグマには3つのレンズラインナップがあり、その中でも「描写性能」と「運動性能」の両方を、バランス良く備えているのが、今回紹介する「Contemporary」シリーズのレンズです。
このオールマイティーな性能を持つ「SIGMA 150-600mm Contemporary」を使って、野生動物と自然風景を撮影してきた経験をもとにレビューしていきます。
実際に使用してみてのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
高速・正確なAF性能 高い解像度 約3段分の手ブレ補正 高いコストパフォーマンス | 防塵・防滴が弱い 暗所でのAFが弱い 大きくて重い |
「SIGMA 150-600mm Contemporary」メリット・デメリットについて解説していきます。
SIGMA 150-600mm Contemporaryのメリット
スペックだけでは分かりにくいですが、「SIGMA 150-600mm Contemporary」は、野生動物を撮るうえで、上記のようなメリットがあるレンズとなっています。
高速・正確なAF機能
この「SIGMA 150-600mm Contemporary」は、遠くから野鳥や野生動物を望遠で撮影する際に、AF(オートフォーカス)を使った、高速で正確なピント合わせが可能です。
またAFが動作する際の音も比較的に小さいので、野生動物に気づかれることなくピントを合わせることも可能になっています。
作例
上の参考写真は、岩場をジャンプして移動しているアヒルを撮影したもので、高速・正確なAF性能によって、しっかりと飛んでいる瞬間を写真に撮れています。
このように野生動物などが動き回っている、躍動感のある瞬間を撮影する際に、この高速・正確なAF性能が大きなメリットになります。
- 動く被写体でもピント合わせがしやすい
- AFを効かせる範囲を変更できる
高い解像度
「SIGMA 150-600mm Contemporary」は、絞り開放からでも高い解像度で、写真を撮ることができます。
野鳥や野生動物は、絞りを開放にして背景をぼかして撮ることも多いので、絞り開放からでも解像度の高い描写力があるのはとてもありがたいです。
作例
上の参考画像は、歩道を歩いている熊を絞り開放で撮影したものですが、ピントを合わせた顔の周辺は、毛並みが綺麗に描写されています。
野鳥や野生動物の写真では、いかにシャッターチャンスを狙えるかが最も重要ですが、毛並みなどをしっかりと描写してくれる解像度があると、作品の質が1つ向上します。
- 絞り開放でもしっかりとした解像度がある
- 野鳥や野生動物の毛並みを綺麗に撮ることができる
約3段分の手ブレ補正
約3段分の手ブレ補正がついているので、三脚が使用できない環境での手持ち撮影でも、手ブレのリスクを軽減してくれます。
これは最大望遠の焦点距離600mmでの撮影を、シャッター速度1/80秒でも手持ち撮影を可能にしてくれるので、三脚が使用できない場合にも役立ちます。
- 焦点距離600mmでの手持ち撮影をシャッター速度1/80秒で可能
- 三脚が使用できない場所でも手ブレのリスクが少ない
高いコストパフォーマンス
焦点距離 | 開放F値 | 新品価格 | |
---|---|---|---|
SIGMA 150-600mm Contemporary | 150-600mm | F5-6.3 | ¥117,921 |
Canon RF600mm | 600mm | F11 | ¥114,345 |
Nikon AF-S 200-500mm | 200-500mm | F5.6 | ¥160,598 |
Sony FE 200-600mm | 200-600mm | F5.6-6.3 | ¥247,000 |
TAMRON SP 150-600mm | 150-600mm | F5-6.3 | ¥136,125 |
主なカメラメーカーとレンズメーカーの、焦点距離が600mm前後のレンズを比較すると、「SIGMA 150-600mm Contemporary」が、新品の値段と焦点距離の範囲が、総合的に優れていることがわかります。
SIGMA 150-600mm Contemporaryのデメリット
焦点距離600mmまで使うことができるレンズとしては、価格が安くて高性能な「SIGMA 150-600mm Contemporary」ですが、次のようなデメリットもあるので、気になる方は他のレンズの購入も検討すると良いでしょう。
防塵・防滴が弱い
「SIGMA 150-600mm Contemporary」には、簡易的な防塵・防滴パッキンがついていますが、これはレンズのマウントからのほこりや水滴の侵入を防ぐものになります。
このため雨天や雪が降っている場合や、滝や海辺で水飛沫が舞っているような環境では、防水対策をするか適宜水滴を拭き取りながら撮影をしましょう。
暗所でのAFが弱い
「SIGMA 150-600mm Contemporary」は、薄暗い環境でのピント合わせが苦手なので、薄暗い時間帯に撮影をする場合は、AFではなくMFでピントを合わせるのがオススメです。
私は薄暗い時間帯での撮影経験もありますが、MFでのピント合わせに慣れれば、動きのゆっくりな野生動物は撮影が可能です。
作例
夕暮れ時の茂みにいた熊にAFが上手く効かなかったので、MFでピントを合わせて撮影
大きくて重い
焦点距離600mmまで撮影できる超望遠ズームレンズの中では、比較的に軽量な「SIGMA 150-600mm Contemporary」ですが、それでも一般的な焦点距離のレンズと比べると倍以上のサイズと重量があります。
気軽には持ち歩けないレンズなので、登山など移動距離が長い撮影環境には不向きとなっています。
Sportsシリーズレンズとの比較
シグマからは、焦点距離150-600mmの超望遠ズームレンズが、「Contemporary」と「Sports」の2つが販売されています。
それぞれに価格面や重量、機能の面で違いがあるので、どちらを購入するか悩んでいる方は、この比較を参考にしみて下さい。
Contemporary | Sports | |
---|---|---|
長さ | 260.1mm | 290.2mm |
重さ | 1,930g | 2860g |
開放絞り値 | F5-6.3 | F5-6.3 |
最短焦点距離 | 2.8m | 2.6m |
手ブレ補正 [通常と流し撮り用] | 3段分 | 4段分 [別売りUSB経由で最大6.5段分に] |
コーティング | 撥水防汚コート | 撥水防汚コート |
防塵・防滴 | 簡易ラバー | 小雨に対応 |
フィルター径 | 95mm | 105mm |
三脚座 | 取り外し可能 | 取り外し不可能 |
レンズ機能 | フォーカスリミッター 手ブレ補正モード カスタムモード | AF/MFAF/MF フォーカスリミッター 手ブレ補正モード カスタムモード |
付属品 | レンズケース レンズフード フロントキャップ リアキャップ ショルダーストラップ 三脚座 プロテクティブカバー | レンズケース かぶせ式レンズフード かぶせ式フロントキャップ リアキャップ ショルダーストラップ 三脚座(組込) |
新品価格 | ¥117,921〜 [Amazon価格 2023 /6] | ¥241,100〜 [Amazon価格 2023 /6] |
スペック上はどちらもほとんど一緒ですが、「Sports」シリーズの方が解像度と逆光耐性が高いとのレビューが多いです。
ただ新品の価格を比較すると約10万円ほどの違いがあるので、撮影環境がそこまでハードでない方は、私と同じ「Contemporary」シリーズがオススメです。
SIGMA 150-600mm Contemporaryの購入をオススメする人
- 新品でコスパが良い超望遠ズームレンズが欲しい
- 雨天や砂埃が舞う場所では撮影する機会が少ない
- 防塵・防滴がなくてもメンテナンスができる
私が特に「Contemporary」シリーズの購入をオススメするのは、野鳥や野生動物用に、初めて超望遠ズームレンズを購入したいと考えている人です。
- 新品でもコスパが良い
- 解像度が高い
- 流し撮り用の手ブレ補正がある
超望遠ズームレンズは、価格が高くて普段使いが難しい焦点距離でもあるので、「SIGMA 150-600mm Contemporary」のように、ズーム域が広くて価格も新品で12万円以下のレンズは、初めての購入にとてもオススメです。
このレンズであれば野鳥や野生動物の写真を、600mmの焦点距離でクローズアップ撮影したり、150mmで自然風景と合わせて撮影することも可能になります。
SIGMA 150-600mm Contemporaryの作例
私が実際に、「SIGMA 150-600mm Contemporary」を使って撮影した写真を、撮影シーン別にご紹介していきます。
「SIGMA 150-600mm Contemporary」で、どんな写真を撮れるのか気になる方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
野鳥を撮影した写真
望遠レンズの特徴を活かして、綺麗な前ボケや背景ボケを入れて、野鳥の子供などを撮影したり、高速・正確なAFを活かして、飛び立つ瞬間を撮影することができます。
使用するカメラのAF機能と合わせて、撮影をすると良いでしょう。
野生動物を撮影した写真
最大望遠の600mmを使うと、警戒心が強い小動物や近づくと危険な大型の動物まで、迫力ある写真に撮ることができます。
野生動物には餌付けをしないようにして、適切な距離感を保ちながら撮影をしましょう。
圧縮効果で風景を撮影した写真
「SIGMA 150-600mm Contemporary」は、広角側の焦点距離150mmを使うと、圧縮効果を使った風景写真を撮ることもできます。
桜や紅葉の密集感を撮影したり、山の壮大さを撮影すると良いでしょう。
月を撮影した作例
トリミングが前提ですが、「SIGMA 150-600mm Contemporary」は最大望遠の600mmを使うと、月のクレーターや、月の前を横切る飛行機の影などを写真に撮ることができます。
特に満月は、手持ちでも十分に撮れるほどの明るさなので、超望遠ズームレンズの焦点距離を活かして、月の撮影にも挑戦してみましょう。
まとめ
野鳥や野生動物の撮影には、どうしても焦点距離が長い、超望遠ズームレンズが必要になります。
上を見れば、焦点距離800mmや1200mmといったレンズもありますが、価格は100万円を超えるので、現実的にコストパフォーマンスの良い「SIGMA 150-600mm Contemporary」がオススメです。
これから野鳥や野生動物の撮影にチャレンジしたい方は、ぜひこの記事を購入前の参考にしてみて下さい。
今回レビューしたシグマの超望遠ズームレンズ
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