冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
今や必須!?手ブレ補正機能の種類と特徴を理解しよう!
デジカメやレンズを購入する時にはとても気にるブレ補正の有無。
なんだか手ブレを抑えてくれる機能という事はわかっているけど、詳しい事まではよくわかっていないという人も多いかと思います。
この記事ではレンズ内手ブレ補正とボディ内手ブレ補正の違いは? 手ブレ補正〇〇段分ってどのくらい手ブレが補正されるの? など手ブレ補正に関する特徴やそれぞれのおすすめをご紹介していきます。
- 手ブレ補正とは
- 手ブレ補正の種類
- レンズ内とボディ内手ブレ補正の違い
手ブレ補正とは
手ブレ補正は写真撮影でシャッターが閉じるまでの間に、カメラが動くことによって写真全体がズレたように撮れてしまうのを防ぐ(補正する)ための機能
手ブレ補正の効果を表す段数とは
手ブレ補正の効果は段数によっては表されていて、『手ブレ補正効果3段分』といったように表現されています。この段数によって手ブレ補正の効果に違いが出るので、購入の際は何段分の手ブレ補正効果があるのかをチェックしましょう。
提供:Canon
1段はシャッター速度の倍または1/2
手ブレ補正の効果を表す〇〇段は、1段変わる毎にシャッター速度の倍または1/2に相当する効果を得られることを意味しています。
仮に手ブレ補正効果3段分レンズを使って撮影する場合、通常のシャッター速度の約8倍(2x2x2=8)のシャッター速度を得られることになります。
例:手ブレ補正3段分の場合
シャッター速度1/10秒で撮影すると、手ブレ補正ありでシャッター速度 1/80秒程度で撮影が可能になるので、手ブレのリスクがなくなる
このため手ブレ補正効果の高い(段数の多い)レンズほど、より高性能ということになります。
手ブレ補正の種類
手ブレ補正にはボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正の2種があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
ボディ内手ブレ補正(イメージセンサーシフト式)
ボディ内手ブレ補正は、カメラ本体(ボディ内)にあるイメージセンサーを画像のズレに合わせて動かす事で、手ブレ補正をかける仕組み
ボディ内に組み込まれたジャイロセンサー(加速度センサー)と連携し、通常はカメラ本体に固定されいるイメージセンサーを上下左右、さらに機種によっては回転させるながら手ブレによる画像のズレを補正しています。
ボディ内手ブレ補正のメリット
- どんなレンズでも手ブレ補正を使える
- 回転に対する手ブレ補正
ボディ内手ブレ補正では、カメラ本体に手ブレ補正機能が付いているので、手ブレ補正が付いていないオールドレンズと組み合わせても、手ブレ補正の効果を得ることが出来きてレンズ選びにも選択肢が増えることになります。
また構造上カメラの回転に対する手ブレ補正はボディ内手ブレ補正でしか行えないという点も大きなポイントです。
ボディ内手ブレ補正のデメリット
- 光学ファインダーで手ブレ補正の効果を確認出来ない
ボディ内手ブレ補正はイメージセンサーを動かして手ブレを補正するので、レンズから入る光を直接見る光学ファインダーを採用するデジカメ(デジタル一眼レフ)では、ファインダー内では手ブレは補正されずピント合わせや構図の調整が難しくなります。(特に望遠レンズを使用するとき)
こういうデメリットから、光学ファインダーを採用するデジタル一眼レフカメラの殆どにはボディ内手ブレ補正が採用されていません。
ボディ内手ブレ補正のあるハイエンド機
ボディ内手ブレ補正は多くのカメラに搭載されるようになってきましたが、より強力なボディ内手ブレ補正を求める人は、ハイエンドクラスのカメラをチェックしてみると良いでしょう。
Canon ミラーレス一眼カメラ EOS R6
Sonyでは最大となる約5.5 段分の手ブレ補正を実現し、CanonのR5やR6同様にマウントアダプタを使用したAマウントのレンズでも、一定の手ブレ補正効果を得られるカメラとなっている。
OLYMPUS ミラーレス一眼カメラ OM-D E-M1 MarkIII
レンズ内手ブレ補正(光学式)
レンズ内手ブレ補正は、レンズ内に組み込まれた手ブレ補正用のレンズが動くことで、イメージセンサーに当たる光のズレを補正する仕組み
レンズ内に組み込まれたジャイロセンサー(加速度センサー)と連携し、レンズ内に組み込まれた手ブレ補正用のレンズが上下左右に動くことで、イメージセンサーに当たる光のズレを補正している。
レンズ内手ブレ補正はメーカー毎で呼び方が違うので、自分の使用または購入を検討しているメーカーの呼び方を覚えておくといいでしょう。
各メーカーの手ブレ補正の呼び方
- キヤノン:IS(Image Stabilizer)
- ニコン:VR(Vibration Reduction)
- ソニー:OSS(Optical SteadyShot)
- オリンパス : IS (Image Stabilizer)
- パナソニック:OIS(Optical Image Stabilizer)
- フジフィルム : OIS(Optical Image Stabilizer)
- ペンタックス : SR(Shake Redution)
- タムロン:VC(Vibration Compensation)
- シグマ:OS(Optical stabilizer)
レンズ内手ブレ補正のメリット
- レンズ毎に最適な手ブレ補正
- 光学ファインダーでも手ブレ補正の効果を確認出できる
レンズ内手ブレ補正は各レンズの用途にあった手ブレを想定して、各レンズに最適な手ブレ補正が行われるように設計されているので、ボディ内手ブレ補正だけを利用するよも手ブレ補正の効果を受けやすい。
またレンズ内でイメージセンサーに当たる光のズレを調整することで手ブレを補正しているので、光学ファインダーを採用するデジタル一眼レフカメラでも手ブレ補正の効果を得ることが出来る。このため光学ファインダーでもピント合わせや構図の調整もボディ内手ブレ補正と同じようにスムーズに行うことが出来る
レンズ内手ブレ補正のデメリット
レンズ内手ブレ補正は、レンズ内にジャイロセンサー(加速度センサー)や手ブレ補正用レンズを組み込む必要があるので、他のレンズよりも大きく重くなります。
また当然ながらレンズ内手ブレ補正が付いていないレンズでは、手ブレ補正を行うことが出来ません
被写体ブレ・ピントずれは手ブレ補正では軽減できない
手ブレ補正でよくある勘違いで、手ブレ補正があればどんなブレも制限することが出来ると思ってしまう人もいますが、厳密に手ブレ補正で効果があるのは、手ブレによる振動だけです。
手ブレ補正はシャッター速度を上げるのではなく、あくまでもイメージセンサーに当たる光の向きを揃えているだけです。
被写体ブレとは
被写体ブレはカメラで撮影を使用としている、被写体が動くことで画像の一部がブレてしまう現象。主に動物や子供、車など動く被写体の撮影で起こる現象だが、風景写真でも風によって揺れる枝や葉っぱが被写体ブレを起こすこともある。
被写体ブレをなくすには、被写体の動きよりも早いシャッター速度が必要になるので、絞りやISO感度を調整してシャッター速度を稼げるようにしましょう。
ピントずれとは
ピントずれは、そもそも狙っている被写体にピントがあっていなことで起こる。狙った被写体にピントがきていないだけなので、よく見ると画像がブレていることはなく、他の場所にピントが合っていることがよくある。
ピントずれを解消するには、動かない被写体を撮る時にはフォーカスロック撮影で確実なピント合わせ試してみましょう。
手ブレが起きやすい場面
- 暗い場所での撮影
- 望遠レンズでの撮影
手ブレは撮影時の光(明るさ)が足りずにシャッター速度が遅くなる夜景や室内での撮影で起こりやすく、一般的にはシャッター速度が1/焦点距離 秒よりも遅くなると手ブレが起きるとされています。
なのでシャッター速度を稼げない暗い場所での撮影や焦点距離自体が長くなる望遠レンズでの撮影には手ブレが起きやすいという事になります。
また三脚を使用しての撮影では、手ブレ補正が誤作動を起こして逆に画像がブレてしまうことがあるので、三脚を使用した撮影の時には念のため手ブレ補正機能をオフにしておきましょう。
手ブレ補正機能が要らない人
- 三脚を使用しての撮影が多い人
- 高画質を求めたい人
今やレンズのみならずカメラ本体にも手ブレ補正ですが、どんな人にも必須の機能と言うわけではありません。普段から三脚を使用しての撮影がほとんどの人は三脚にカメラが固定された状態で撮影をしているので、そもそも手ブレ補正機能を必要としません。
またレンズ内手ブレ補正に限りますが、手ブレ補正用のレンズを通して光をイメージセンサーに届ける構造上、どうしても手ブレ補正のないレンズよりも解像度が落ちるということがあります。そのため一部の高級レンズでは解像度を保つために手ブレ補正機能を省いているレンズも存在します。
場合によっては無駄に値段の高いレンズを購入してしまうことにもなるので、自分の撮る写真のスタイルに必要かどうかをよく考えてから購入をしましょう。
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