冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
初めての望遠ズームレンズにオススメ!キャノン純正のEF 70-300mm F4-5.6Ⅱ
EFマウントの70-300mm望遠ズームレンズが気になっているけど、高くないレンズだし写りが気になる…
EFマウントの70-300mm望遠ズームレンズでどんな風景写真が撮れるか知りたい…
RFマウントカメラを使っているけど、価格の安いEFマウントの望遠レンズは使えるの?
Canonのフルサイズ一眼レフカメラ専用のレンズとして、焦点距離が70-300mmの超望遠ズームレンズが新品でも7万円以下で販売されています。
今回はこのレンズを2019年の1月に購入してから、4年以上も風景写真の撮影で使用し続けてきた経験を元にして、「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」のレビューを紹介していきます。
EFマウント用の焦点距離が70-300mmのレンズは、今回紹介する「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」の他に、高級路線のLレンズも販売されています。
購入を検討している方や、Lレンズとの比較で悩んでいる方、「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」の特徴、撮影できる写真の作例などを知りたい方は、ぜひ購入前の参考にしてみて下さい。
まず初めに今回レビューするCanon純正レンズ「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」の総合的な評価は以下のとおりです。
- 高速・正確なAF性能
- 暗所でも正確なAF機能
- 約4段分の強力な手ブレ補正
- 綺麗なコントラストと彩度
- Lレンズと同じ最短撮影距離1.2m
- 防塵・防滴がない
- 暗所でのAFが遅め
- レンズフードとポーチが付属しない
- レンズマウントアダプター使用時にエラーが出やすい
キャノンユーザーの間では、価格の割にLレンズにも匹敵するレンズ性能が魅力の、超望遠ズームレンズ。
最大焦点距離300mmのレンズとしては軽めの設計で、Canonのレンズならではの綺麗な色彩とコントラストで写真が撮れるのが、この望遠ズームレンズの特徴です。
気軽に持ち出せるレンズなので、私のように自然風景を切り取るような撮影では、価格の面も含めてメリットが大きいレンズとなっています。
\気軽に自然風景を綺麗に切り取れる超望遠ズームレンズ/
- EF70-300mm F4-5.6 IS II USMのスペックと特徴
- EF70-300mm F4-5.6 IS II USMのデメリット
- EF70-300mm F4-5.6 IS II USMで撮る作例
- EF70-300mm F4-5.6 IS II USMの購入をオススメする人
私は登山をメインに自然風景写真を撮っているのですが、1日に150〜200枚を撮影する中で20%以上は「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」で撮影をした写真になります。
私が実際に撮影した写真と一緒にレビューをするので、キャノンのフルサイズ一眼レフ機を持っている方や、フルサイズミラーレス機に、レンズマウントでEFレンズを使うことを検討している方は、ぜひ購入の参考にして下さい。
同じ焦点距離70-300mmのLレンズとの比較もご紹介しているので、どちらを購入するべきか悩んでいるという方にも参考になるかと思います。
EF70-300mm F4-5.6 IS II USM
製品名 | EF70-300mm F4-5.6 IS II USM |
価格 | 67,780〜 [Amazon価格 2023 /6] |
商品内容 | レンズ本体 |
付属品 | なし |
焦点距離 | 70-300mm |
開放F値 | F4-5.6 |
最短焦点距離 | 1.2m |
最大等倍率 | 0.25倍 [300mm時] |
手ブレ補正 | 4段分 |
AF機構 | ナノUSM |
レンズ コーティング | なし |
防塵・防滴 | なし |
絞り羽根 | 9枚 |
フィルター径 | 67mm |
重さ | 710g |
長さ | 145.5mm |
外観・デザイン
外観はシンプルなブラックカラーで統一されていて、レンズの上面にはデジタル液晶が搭載されている、珍しいデザインのレンズです。
またレンズ全体で凹凸が少ないデザインで、レンズの前面から背面までスラッとした見た目の外観となっています。
- ブラックカラーにデジタル液晶が組み込まれているデザイン
- 凹凸が少ないスタイリッシュな見た目
レンズ機能のスイッチ
レンズの左右には、それぞれレンズ機能の切り替えスイッチが装備されているので、撮影中や撮影後のレンズ管理に役立ちます。
カメラ本体に取り付けた場合、レンズの左側には「手ブレ補正のON/OFF切り替え」「AF/MFのフォーカス方式切り替え」ができるスイッチに加えて、デジタル液晶に表示する内容を切り替える「MODE」ボタンが配置されています。
また反対の右側には「ズームリングのロック」ができるスイッチが装備されているので、撮影の移動中などでズームリングが勝手に出てこないようにすることができます。
デジタル液晶で表示可能な情報
- 使用中の焦点距離の35mm換算数値(APS-C機で便利)
- 水準器
- 撮影距離目安
- 手ブレ補正のON/OFF切り替え
- AF/MFのフォーカス方式の切り替え
- デジタル液晶の表示切り替えボタン
- ズームリングが勝手に伸びないようにするロック
レンズマウントを使用でRFマウントカメラでの使用が可能
「EF 70-300mm F4-5.6 IS Ⅱ USM」はEFマウントのレンズですが、キャノン純正のレンズマウントアダプターを使用すると、最新のミラーレス機で採用しているRFマウントのカメラでも使用が可能です。
私も実際にレンズマウントアダプターを使って、EOS R6でこのレンズを使用していますが、AF性能と手ブレ補正性能を問題なく使用できています。
こちらのマウントアダプターを使用
EF70-300mm F4-5.6 IS II USMのレビュー
キャノンはこれまでに、焦点距離が70-300mmの望遠ズームレンズをいくつか販売しています。
風景写真の望遠レンズとして人気の、70-200mm望遠ズームレンズよりも、最大焦点距離が100mm長い「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」を、自然風景の撮影に使用し続けてきた経験をもとにレビューしていきます。
実際に使用してみてのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
高速・正確なAF性能 暗所でも正確なAF機能 約4段分の強力な手ブレ補正 綺麗なコントラストと彩度 Lレンズと同じ最短撮影距離1.2m | 防塵・防滴がない 暗所でのAFが遅め レンズフードとポーチが付属しない レンズマウントアダプター使用時にエラーが出やすい |
「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」メリット・デメリットについて解説していきます。
EF70-300mm F4-5.6 IS II USMのメリット
スペックだけでは分かりにくいですが、「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」は、風景写真を撮る上で上記のようなメリットがあるレンズとなっています。
高速・正確なAF機能
この「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」は、遠くにある景色や被写体を撮る場合にも、AF(オートフォーカス)を使った、高速で正確なピント合わせが可能です。
このため、遠くの景色を切り取ったり、動きが予想できない野生動物や野鳥を撮影する際には、撮りたい景色や被写体にしっかりとピントを合わせた写真を撮ることができます。
作例
上の参考写真は、森の中を動き回るリスが一瞬動きを止めた瞬間を撮影したもので、高速・正確なAF性能によって、しっかりとリスにピントが合った写真に撮れています。
このように動きの予想がつかずに、常にシャッターチャンスを待ち続けないといけない、野生動物や野鳥の撮影でも活用できる、高速・正確なAF性能が大きな魅力です。
- 動く被写体でもピント合わせがしやすい
- 構図を変化させてもリズム良く撮影ができる
暗所でも正確なAF機能
「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」は、薄暗い環境でも正確なAFで、景色にしっかりとピントを合わせることが可能です。
明るい環境に比べると、AFの速度は遅くなりますが、薄暗い森の中での撮影や朝夕の薄暗い時間帯での撮影も、ピント合わせに戸惑うことなく写真を撮ることができます。
作例
上の参考画像は、日の出前の薄暗い時間帯に撮影したものですが、AFの精度に影響が出やすい雲海がでているにも関わらず、景色にしっかりとピントが合っています。
自然風景の撮影では、朝夕の薄暗い時間帯にこのような雲海や霧、太陽の光が差し込む光景など、魅力的な写真が撮れやすいので、薄暗い環境での正確なAF性能はとても大きなメリットとなっています。
- 風景が綺麗に撮れる朝夕に正確なピント合わせができる
- 森林の中など薄暗い環境でも正確なピント合わせができる
約4段分の強力な手ブレ補正
約4段分の手ブレ補正がついているので、三脚が使用できない環境での手持ち撮影でも、手ブレのリスクを軽減してくれます。
これは最大望遠の焦点距離300mmでの撮影を、シャッター速度1/20秒でも手持ち撮影を可能にしてくれるので、三脚を持たずに気軽に撮影に出かけることができます。
300mm+1/20秒で撮影
上の参考画像は、夕日を浴びる雪山の山頂を撮ったものですが、三脚がなくても十分に手ブレをしない風景写真を撮ることができています。
薄暗い環境や時間帯で、望遠レンズを使った撮影には三脚の使用をオススメしますが、仮に三脚を使えなかったとしても、この約4段分の手ブレ補正があればほとんどの場合は撮影をすることができます。
- 焦点距離300mmでの手持ち撮影をシャッター速度1/20秒で可能
- 三脚を持たなくてもほとんどの場合は手ブレのリスクがない
綺麗な色彩とコントラスト
「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」は、キャノンならではの綺麗な色味・彩度とコントラストのある写真を撮影することが可能です。
普段からLレンズの「RF24-105mm F4 L IS USM」と、「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」を併用して撮影をしていますが、Lレンズにも匹敵する綺麗な描写の写真を撮れています。
作例
上の2枚の写真はどちらも撮影後のレタッチをしていない、またカメラ内の編集機能(ピクチャースタイル)の影響を受けていないレンズ本体の純粋な色彩とコントラストを表したものです。
どちらの写真も綺麗な色彩と、コントラストで表現された写真に撮ることができているのがわかります。
- 人間が自然に美しいと感じる色を表現
- 自然風景の色彩をそのまま写真に撮れる
Lレンズと同じ最短撮影距離1.2m
望遠ズームレンズとしては比較的短い、最短撮影距離1.2mなので、特定の被写体を画面に大きく撮ることが可能です。
被写体に近づいて撮影ができるので、背景を綺麗にぼかした写真も撮りやすく、花の撮影や紅葉などの撮影にも使いやすいレンズです。
上の比較画像は、1つのチューリップに近寄って撮影したもので、チューリップに近寄って撮影しているので、F6.3で撮影したにも関わらず背景が綺麗にボケています。
写真の背景は、撮影する被写体に近づいて撮るほどボケやすいので、最短1.2mまで近づけるこのレンズは、綺麗な背景ボケを活かした撮影にも最適です。
- 被写体に1.2mまで寄ってもピントが合う
- 背景を綺麗にぼかした写真が撮りやすい
EF70-300mm F4-5.6 IS II USMのデメリット
焦点距離300mmまで使うことができるレンズとしては、価格が安くて高性能な「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」ですが、次のようなデメリットもあるので気になる方は他のレンズの購入も検討すると良いでしょう。
防塵・防滴がない
「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」には、防塵・防滴がないので、雨天や雪が降っている場合や、滝や海辺で水飛沫が舞っているような環境では、防水対策をするか適宜水滴を拭き取りながら撮影をしましょう。
私は小雨の中で使用することもありますが、水滴を拭き取りながらの撮影と、帰宅後のメンテナンスをすることで、特に問題は起きていません。
暗所でのAFが遅め
「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」は、薄暗い環境でも性格にAFが働きますが、ピントが合うのが遅いので、暗所での動く被写体の撮影には向いていません。
レンズフードとポーチが付属しない
「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」には、レンズフードとレンズポーチが付属していないので、必要な場合には、追加で購入する必要があります。
ただ望遠ズームレンズは、フレアやゴーストが発生しにくいレンズなので、レンズフードの必要性を感じるまでは、無理をして購入する必要はないでしょう。
レンズマウントアダプター使用時にエラーが出やすい
RFマウントのミラーレスカメラに、「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」を付けて使用するとき限定ですが、純正のレンズマウントアダプターを使用していても、エラーが発生して撮影ができないことがあります。
この場合、カメラ本体の電源を入れ直して撮影を再開できるのですが、一度レンズを取り付け直すと、その後にエラーが出続けることが少ないです。
大事なシャッターチャンスで、このエラーが出ることもあるので、RFマウントのカメラで使用を考えている人は注意が必要です。
Lレンズとの比較
実質70-300mmの中では、コスパが1番良い「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」ですが、高級レンズシリーズのLレンズとも比較をしてみたい方は、こちらを確認してみて下さい。
どちらもキャノン純正の、焦点距離70-300mmの望遠ズームレンズなので、それぞれのスペックを比較すると、あなたの撮影環境に合っているレンズを選ぶことができるでしょう。
EF70-300mm F4-5.6 IS II USM | EF70-300mm F4-5.6L IS USM | |
---|---|---|
長さ | 145.5mm | 143mm |
重さ | 710g | 約1050g |
開放絞り値 | F4-5.6 | F4-5.6 |
最短焦点距離 | 1.2m | 1.2m |
最大等倍率 | 0.25倍 | 0.06 倍(70mm) 0.21 倍(300mm) |
手ブレ補正 | 4段分 | 4段分 |
AF機構 | ナノUSM | ナノUSM |
コーティング | なし | 不明 |
防塵・防滴 | なし | |
絞り羽根 | 9枚 | 8枚 |
フィルター径 | 67mm | 67mm |
新品価格 | ¥67,780〜 [Amazon価格 2023 /6] | ¥177,000〜 [Amazon価格 2023 /6] |
中古価格 | 約¥56,000〜 | 約¥77,000〜 |
Lレンズと比べると、スペック上での大きな違いは防塵・防滴性能くらいですが、Lレンズの方がコントラスト性と解像度が良いとの口コミが多いようです。
ただ新品の価格を比較すると約10万円ほどの違いがあるので、中古ではなく新品で望遠ズームレンズを購入したい方や、軽量な望遠ズームレンズを求めている方は、「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」を選ぶ方が良いでしょう。
EF70-300mm F4-5.6 IS II USMの購入をオススメする人
- 新品でコスパが良い望遠ズームレンズが欲しい
- 雨天や砂埃が舞う場所では撮影する機会が少ない
- 防塵・防滴がなくてもメンテナンスができる
- 気軽に望遠レンズを使って撮影したい
私が特にEF70-300mm F4-5.6 IS II USMの購入をオススメするのは、風景写真用に初めて望遠ズームレンズを購入したいと考えている人です。
- 新品でもコスパが良い
- 軽量なので持ち出しやすい
- 手ブレ補正が強力なので三脚がなくても良い
カメラを始めたばかりの頃は、中古レンズの購入には不安が大きいので、新品でもコスパが良い、「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」がとてもオススメです。
またLレンズにも劣らないAF性能と描写力に加えて、強力な手ブレ補正が備わっているので、初心者の人にとっては写真の上達に役立つレンズとも言えます。
EF70-300mm F4-5.6 IS II USMの作例
私が実際に風景写真の撮影中に、「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」を使って撮影した写真を、焦点距離や撮影シーン別にご紹介していきます。
「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」で、どんな写真を撮れるのか気になる方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
広角側70-130mmで撮影した写真
望遠レンズの中では、中望遠の域になる焦点距離70-130mmでは、景色の広さを伝えながらも、圧縮効果による密集感も強調した写真を撮ることができます。
前景と後景を構図の中に配置しながら撮影をすると、望遠レンズでも奥行きの感のある写真を撮ることができるでしょう。
望遠側200mm以上で撮影した写真
望遠レンズの中では、超望遠の域になる焦点距離200mm以上では、背景を綺麗にぼかしたり、圧縮効果による密集感を強調した写真を撮ることができます。
特定の被写体を大きく切り取ったり、桜並木や山の連なりを切り取ると、同じ場所での撮影でも、さまざまなパターンの写真を撮ることができます。
野生動物を撮影した写真
高速・正確なAF機能があるので、野生動物の撮影にもしっかりと対応することができます。
1枚ずつ撮影をするのではなく、ドライブモードを連写に設定して、何枚も撮影をした中から、最高の瞬間を選ぶと良いでしょう。
まとめ
風景写真では、広角レンズを使うよりも望遠レンズを使った方が、構図作りが簡単で、同じ場所からの撮影でもたくさんのパターンで写真が撮れます。
キットズームレンズでも望遠の撮影は可能ですが、今よりももっとAF性能が良いレンズや、色彩、コントラスト、改造度が良いレンズを探している人は、ぜひ「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」の購入を検討してみて下さい。
今回レビューしたCanonの望遠ズームレンズ
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