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冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!

Tomo
風景写真家
カナダで山に登りながら数々の風景写真を撮影し着た経験を活かして、風景写真を綺麗に撮るためのテクニックなどを発信しています。

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雲海の撮り方!発生条件と印象的な写真に撮るためのアイディア

雲海の撮り方 サムネイル

※本ページはプロモーションが含まれています

こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。

風景写真を撮影していると、普段は滅多に見ることができない自然現象に出くわすことがあり、そんな貴重な自然現象の中でも幻想的で神秘的なのが「雲海」です。

雲海の写真

雲海の参考画像

このような印象的な写真が撮れるのが雲海の魅力で、みなさんも風景写真を撮っているなら1度は雲海を撮ってみたいと思った事があるのではないでしょうか?

雲海ってどこで撮影できるの?
雲海が発生する条件が知りたい…
雲海を上手に撮る方法ってあるの?

貴重な自然現象である雲海は発生条件が限られているので、事前の知識がないと出くわすことが難しいので、闇雲に撮影に出掛けても意味がありません。

仮に偶然に雲海に出くわしたとしても、撮影方法がわからないと上手に撮ることが困難なので、事前に雲海の撮影に関する知識を頭に入れておいた方が良いでしょう。

この記事の内容
  • 雲海の発生条件
  • 雲海の発生を予測する方法
  • 雲海の撮影方法とアイディア

この記事では私が実際に撮影した写真とこれまでの経験を踏まえて、雲海の発生条件や撮り方や、さらには印象的な写真に撮るためのアイディアなどをわかりやすくご紹介していきます。

目次

雲海の発生条件

  • 温度 → 低い気温
  • 湿度 → 高い湿度
  • 気候 → 無風の晴れた日

雲海の正体は「層雲そううん」や「層積雲そうせきうん」と呼ばれる標高2000m以下に発生する雲で、一般的には放射冷却という大気現象によってこの雲海が作られることが多いです。

そしてこの放射冷却は「低い気温」「高い湿度」「無風の晴れた日」の3つの気候条件によって起こるので、事前に天候を確認することで雲海が発生するかを予測することも可能になります。

前日との寒暖差が大きい早朝に発生しやすい

雲海が発生するメカニズムの図解

上の図解は放射冷却によって雲海が発生するメカニズムを表したもので、地面にたまった熱が気温の低下と共に空気中へ逃げていくことで、水蒸気→雲海になっていくことがわかります。

このため前日との寒暖差が大きいほど雲海が発生しやすく、この条件を満たすのは1日のうちで最も気温が低くなる早朝ということになるのです。

湿度が高ければ早朝以外に発生することも

雲海は早朝に発生しやすいというだけで、山間部や盆地など水蒸気がたまりやすい場所では、雨上がりで湿度が高い夕方などにも雲海が発生することがあります。

ただしこう言った時間帯に発生する雲海は事前に予測がしづらいので、たまたま出会えればラッキーくらいに覚えておくと良いでしょう。

雲海が発生しやすいその他の条件

  • 地形 → 盆地や山間部
  • 季節 → 春か秋

雲海が発生するメカニズムでも解説したように、雲海が発生するためには「寒暖差が大きい」「水蒸気がたまる」といったことが必要です。

盆地や山間部は大気がその場にとどまりやすいので、放射冷却で発生した水蒸気がその場にたまりやすく、雲海まで発展する可能性がとても高くなります。

また春と秋には1日の寒暖差が大きく、湿度もそれなりにある日が多いので、暖かい日中に比べて冷え込みが激しい早朝に雲海が発生しやすくなります。

雲海発生条件のまとめ
  • 低い気温、高い湿度、無風の晴れの日に発生しやすい
  • 寒暖差が大きいと雲海が発生しやすい
  • 大気がその場にとどまると雲海が発生しやすい

これらの条件を満たしやすいのは、「春か秋」の「盆地か山間部」の「早朝」ということになります。

雲海の発生を予測する方法

雲海の発生を予想するのは、慣れと経験が必要で簡単ではありませんが、雲海の発生しやすい場所を把握しておくことで、雲海の写真を撮影できる確率を高めることが可能になります。

1. 雲海の写真がよく撮られている場所を探す

SNSを探すと雲海を撮影した写真を数多く見つけることが可能で、その中には実際に撮影した場所の名前を記載してくれている人もいるので、まずは自分が住んでいる地域で雲海が見れる場所を探してみましょう。

例えば富士山近辺に住む人がインスタグラムで探す場合、「#雲海」で表示される写真の中から富士山と雲海が映っている写真を探し、その中から撮影地の情報を見つけると言った流れが良いでしょう。

まずは雲海で有名な観光地に行くのも

全国には雲海で有名な場所もいくつかあるので、お近くに住んでいる方はまずそういった雲海スポットに撮影に出掛けると良いでしょう。

ただし周りにはカメラを持たない観光客も多いので、周りの人の迷惑にならないよう撮影には注意をしましょう。

スクロールできます
施設名所在地ベストシーズン公式ページ
トマム雲海テラス北海道勇払郡占冠村中トマム5月〜10月半ばhttps://www.snowtomamu.jp/summer/unkai/
SORA terrace長野県下高井郡山ノ内町8月の後半https://www.ryuoo.com/green/sora_cafe/
立雲峡りつうんきょう第一展望台兵庫県朝来市和田山町9月中旬〜11月https://www.ritsuunkyo.com/

2. 雲海が撮影されている時間帯を把握

一般的には早朝に発生することが多い雲海ですが、地形やその地域の天候などによっては夕方に雲海が発生しやすい場合もあります。

これから雲海の撮影を考えている場所では、早朝か夕方のどちらで写真を撮っている人が多いのかを事前に把握しておきましょう。

ちなみの「1. 雲海の写真がよく撮られている場所を探す」で紹介した、雲海が見れる施設の中にも、早朝に雲海が発生しやすいし施設と、夕方に雲海が発生しやすいし施設が存在しています。

雲海が発生する時間帯の例

  • トマム雲海テラス → 早朝に雲海が発生しやすい
  • SORA terrace → 夕方に雲海が発生しやすい
  • 立雲峡りつうんきょう第一展望台 → 早朝に雲海が発生しやすい

3. 天気予報を確認

雲海の発生が予想される天気予報

参照:tenki.jp

上の参考画像のように、天気予報を確認する際には「晴れ」「前日との気温差10℃以上」「湿度70%以上」「風速2m/s以下」を目安にして、週間予報を確認すると雲海の発生が予想しやすくなります。

ただしあくまでも目安なので、これらの条件に当てはまっていても雲海が発生しないこともあるので、まずは身近な撮影スポットで天気予報と雲海または霧の発生を観察してみるのも良いでしょう。

雲海予報ができるサービスも

雲海NAVIの検索結果

雲海で有名な撮影スポットであれば、「雲海NAVI」というWebサービスを利用することで、当日と翌日の雲海発生率を調べることが可能です。

またこのサービスでは雲海スポットまでのアクセス方法も確認することが可能なので、撮影前に雲海の発生を予想することや、雲海が発生する場所を探す際にも利用することができます。

使用上の注意点

施設名や特定の名称でのみ検索が可能で、住所を入力しても違う場所が表示されることがあるので注意が必要です。

雲海の撮影方法とアイディア

雲海を印象的な写真に撮るためには、特定の撮影機材とカメラの設定が必要になります。

せっかく出会うことができた雲海を撮影する際に失敗しないためにも、この記事では実際に私が実践している撮影方法をご紹介していくのでぜひ参考にしてみて下さい。

撮影にオススメの機材

  • ズームレンズ
  • 三脚
  • NDフィルター

雲海は山の上から見下ろす形で撮影することになるので、ズームレンズを使用すると構図を調整しやすくなります。

また雲海はゆっくりと動いているので、三脚とNDフィルターを使って長時間露光で撮影をすると、数十秒から数分の間に移動した雲の軌跡を写真に撮ることが可能になります。

高倍率ズームレンズがあると便利

雲海の撮影では広角レンズと望遠レンズのどちらでも印象的な写真を撮ることが可能ですが、広角から中望遠までを撮ることが可能な「24-10mmズームレンズ」などの高倍率ズームレンズがあると、撮影できるパターンが増えるのでとても便利です。

また雲海の形状や見える景色は常に変化しているので、レンズ交換を何度もする手間がない高倍率ズームレンズを使用することで、シャッターチャンを逃すこともなくなります。

高倍率ズームレンズがあると撮影パターンが増えてシャッターチャンも逃さない

オススメは24-105mmのズームレンズ

各メーカーのオススメ24-105mmズームレンズも紹介しています

NDフィルターはND64以上がオススメ

雲海を長時間露光で撮影するためには、減光量が大きいND64〜ND1000を使用すると、雲海の動きを捉えることができる5秒以上のシャッター速度で撮影することが可能になります。

NDフィルターを持っていないという方は、日の出前や日の出直後など景色全体が薄暗くて、シャッター速度を遅くできる時間帯に撮影が完了できるようにすると良いでしょう。

減光量が多いND64以上を使うと雲の動きを写真に撮れる

薄暗い時間帯であればNDフィルターがなくてもシャッター速度を5〜10秒程度に設定することも可能です。

雲海撮影に使えるNDフィルター

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撮影でのカメラの設定

撮影モード絞り優先かマニュアル
ホワイトバランスオートか太陽光
絞りF8〜16
シャッター速度8秒以上
ISO感度ISO400以下
手ブレ補正機能オフに設定
撮影のベースとなる設定

上のカメラ設定は、三脚とNDフィルターを使用した長時間露光での撮影を前提としています。

長時間露光の撮影ではありますが、景色全体にピントを合わせることも大切なので、マニュアルモードに慣れていない方は絞り優先モードを使用して、F8〜16の間で全体にピントが合うように調整をしましょう。

また三脚を使用する場合には、手ブレ補正機能が誤作動を起こして写真がブレてしまうことがるので、必ず手ブレ補正機能をオフに設定しておくようにしましょう。

雲海撮影のアイディア

雲海は発生する場所や時間帯、その時の雲海の量によっても撮影できる写真に違いが出てくるので、この記事で紹介するアイディアを参考にして、さまざまな状況で撮影ができるようにしておきましょう。

マジックアワーの時間帯に撮影

マジックアワーで撮影した雲海の写真

マジックアワーの時間帯に雲海を撮影すると、朝焼けや夕焼けの色が雲に反射してとても色鮮やかな雲海の写真を撮ることが可能になります。

ただし太陽が雲海よりも低い位置にあると太陽光の色に染まらないので、上の参考写真のように撮りたい場合は、日の出直後か日の入り直前の雲海を撮影するようにしましょう。

撮影のポイント
  • 太陽が雲海の上にある → 雲海が色鮮やかに
  • 太陽が雲海の下にある → 雲海の色が味気ない

山間を登ったり降りていく雲海を狙う

山間を降りていく雲海を撮影した写真

地形が険しいかったり、周りに他の山が存在している場所で雲海を撮影する時には、山間を登ったり降りていく雲海を狙うと、ドラマティックな印象や神秘的な印象の写真に撮ることが可能になります。

上の参考写真のように雲海の切間が存在していることが多いので、三脚とNDフィルターを使って8秒以上の長時間露光で撮影をすると、山間に雲が流れ込んでいくような神秘的な写真が撮影できます。

逆に通常の手ブレをしないシャッター速度で撮影をすれば、雲の複雑な形をとることができるので、ドラマティックな印象の写真に撮ることも可能です。

撮影のポイント
  • 長時間露光で撮影 → 神秘的な印象の写真に
  • 通常の撮影 → ドラマティックな印象の写真に

雲海の中にポツンと存在する景色を狙う

雲海の中にポツンと存在する景色を撮影した写真

広大な雲海が広がっている場合には、雲海の中にポツンと存在している山や建物などを狙うと、シンプルでありながも印象的な写真を撮ることが可能になります。

上の参考写真のように比較的広範囲に雲海が発生してほしいので、山が近い海辺の街や盆地になっている地域で雲海を狙うと、このような写真を撮ることができるでしょう。

日本では竹田城跡などの雲海を狙うと、このような雲海写真を撮ることができるみたいですよ。
撮影のポイント
  • 盆地の中の丘の上の景色や高い建物が狙い目
  • 特殊な形をした被写体を入れると印象的になる

雲海の下の景色を一緒に撮る

雲海の下の景色を一緒に撮影した写真

雲海が発生した直後や薄めの雲海が発生している場合には、雲海と眼下に広がる景色を一緒に撮ることができるので、まるで空想の世界のような幻想的な写真を撮ることが可能になります。

上の参考写真のように広角か標準域を使って広い範囲を撮影すると、山にかかる雲海と眼下の街並みや景色を一緒に撮ることができます。

ちなみに望遠レンズで遠くの景色を撮影することも可能ですが、薄い雲海といえども景色が遠くなるほど景観はぼんやりとするので、なるべく広角レンズを使って近くの景色を狙うのがオススメです。

撮影のポイント
  • 雲海の発生直後や雲海が薄い場所を狙う
  • なるべく広角レンズで近くの景色を狙う

まとめ

  • 雲海は一般的に放射冷却によって発生する
  • 放射冷却は早朝に起こりやすい
  • 雲海は盆地など水蒸気が溜まりやすい場所で発生しやすい
  • 雲海は春や秋の寒暖差が大きい季節に発生しやすい

雲海を撮影するために必要な、「雲海の発生条件」「発生しやすい場所・季節」「雲海撮影のアイディア」などをご紹介しました。

雲海はなかかな見ることができない貴重な自然現象ですが、発生の条件さえ把握しておけば写真撮れる確率も高くなります。

この記事を参考にして雲海の発生予測しながら、雲海の撮影アイディアを活かして印象的な写真が撮れるようになっていきましょう。

雲海の撮り方 サムネイル

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