冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
風景写真家が教えるモノクロ撮影のコツ!印象的な作品を生み出す方法
こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。
写真の表現の1つとして色を無くしたモノクロ(白黒)写真があり、このモノクロで表現された写真には、「かっこいい」「オシャレ」といった印象を受ける人が多いと思います。
しかし普段撮っている写真を単純に白黒にするだけで、「かっこいい」「オシャレ」なモノクロ写真になるとは限らないのが難しいところです。
モノクロ写真を撮ってみたいけどカメラの設定がわからない、もっとかっこいい・オシャレなモノクロ写真を撮りたいという方のために、モノクロ写真が持つ特徴とおすすめの撮影方法を作例とともにご紹介していきます。
- モノクロ(白黒)写真の特徴
- モノクロ(白黒)写真におすすめの被写体・風景
- モノクロ(白黒)写真を撮るためのカメラの設定
モノクロ(白黒)写真の特徴
モノクロ(白黒)写真は色による表現ができない代わりに、通常の写真とは違うモノクロ写真ならではの大きな2つの特徴があります。
モノクロ(白黒)写真が持つこの2つの特徴を理解することで、かっこいい・オシャレなモノクロ(白黒)写真を撮ることができるようになります。
モノクロ(白黒)写真は被写体の形が強調される
モノクロ(白黒)写真は、通常の写真と比べて写真の中には色の情報が少なくなるので、写真の中にある被写体の形・輪郭に目がいきやすくなります。
モノクロにした時との比較
タブを切り替えて比較可能
上の比較のように同じ写真でもカラー写真では道端に立つ人々や、壁のポスターなどにも目がいきますが、色を白黒のみにしたモノクロ写真では天井の模様や道路・壁などが作るラインに目がいきやすくなります。
このモノクロ写真が持つの被写体の形が強調される特徴は、写真内に写り込む余計な情報・被写体を写真を見る人の目に写りにくくするという効果もあるのです。
- 被写体の造形美が強調される
- 写真内の直線や曲線といったラインが強調される
- 色がないことで余分な被写体の存在感が弱まる
写真の明暗差・光の濃淡が強調される
モノクロ(白黒)写真は、色のある通常の写真と比べて写真の明暗差や光の濃淡が強調されやすくなります。
モノクロにした時との比較
タブを切り替えて比較可能
上の比較のように同じ写真でも、カラー写真の場合には夕焼けとその夕焼けに染まるベンチの色合いに目がいきますが、モノクロ写真の方ではベンチ上の明るさのグラデーションや明暗差がより強調されているのがわかります。
また明暗差や光の濃淡が強調されることで被写体の輪郭もハッキリと¥するので、結果的に先に解説した「被写体が強調される」にも繋がってくるのです。
- 光の濃淡・グラデーションが強調される
- 明暗差が強調されて被写体の輪郭がハッキリする
モノクロ(白黒)写真にオススメの被写体・風景
かっこいい・オシャレなモノクロ(白黒)写真を撮るためには、モノクロ(白黒)写真の持つ「被写体の形が強調される」「写真の明暗差・光の濃淡が強調される」という、この2つの特徴を活かすことができる被写体や風景を狙う必要があります。
形が面白い・特徴的な被写体
被写体の形を強調することができるモノクロ(白黒)写真は、形そのものが面白く特徴のある被写体を狙うことで、かっこいい・オシャレなモノクロ写真を撮ることができます。
上の参考写真のように開けた場所にポツンと存在する木やオブジェを切り取ったり、工場用の建築物など特徴的な形の被写体を見つけて撮影してみましょう。
- 開けた場所にポツンと存在する木やオブジェ
- 吊り橋や工業用の建築物
- 密集している鉄塔や電線
- デコボコした海岸線沿い
パターンや模様になっている風景
同じ形が連続して並んでパターンになっている景色や、模様を狙って撮影することでオシャレなモノクロ写真を撮ることができます。
街中では道路や床の模様のパターンに、風景では干潟や凍った水溜りや池の模様に注目してみると、オシャレなモノクロ写真を撮ることができます。
色に特徴がある被写体はモノクロ写真に向かない
同じパターンでも花畑や紅葉などは被写体の色彩そのものが主題とも言えるので、モノクロ写真に撮るのはオススメしません。
パターンや模様を探すときには被写体そのものの色にも注意して、モノクロと色有りでどちらの方が印象的な写真になるかを考えながら撮影していきましょう。
- 道路や屋内の床の模様
- 桟橋跡の立ち並んでいる丸太
- 干潟や凍った水溜りなどの模様
- シダやバイケイソウの葉
逆光で撮影できる風景
明暗差で被写体を強調できるモノクロ(白黒)写真は、太陽にカメラを向ける逆光での撮影との相性がとても良いです。
特に光を透過しづらい建築物や人間、動物はシルエットとしてハッキリとした輪郭が生まれるので、メリハリのあるかっこいいモノクロ写真に仕上がりやすいです。
逆に光を透過しやすい葉っぱなどを主題にしてしまうと、光が透けてハッキリとした明暗差が生まれないので注意しましょう。
霧やかすみのある景色
霧や濃いかすみがかかっている日には柔らかい光が景色一体に広がっているので、幻想的だったり神秘的な印象のモノクロ写真を撮ることが可能になります。
特に逆光になるように意識をして霧の発生している森の中で立ち並ぶ木々を撮影したり、望遠レンズで遠くにある霧や霞のある山並みを撮影すると良いでしょう。
- 森の中の木々
- 山並みのレイヤー
モノクロ(白黒)写真を撮るためのカメラの設定
モノクロ(白黒)写真を作るためには、デジタル一眼カメラ自体でモノクロ(白黒)写真を撮影する方法と、いつも通りにカラーで撮影した写真をパソコンやスマホでモノクロに編集する2つの方法があります。
モノクロ(白黒)写真の作り方 | ||
写真の撮りやすさ | 写真の仕上がり | |
カメラ自体で撮影 | ◎ | ○ |
パソコンやスマホで編集 | △ | ◎ |
カメラ自体で設定をおこないその場でモノクロ写真を撮影する方が、撮影現場で実際の構図や明暗差・濃淡などを確認できるので写真撮影がとても簡単です。
ただカメラ内での設定は限界があるので、パソコンやスマホで編集する方が写真の仕上がりは良くなります。
良い写真に仕上げるためには、質の良い写真が必要なので、パソコンやスマホでの編集だけに頼るのは間違い。
カメラでモノクロ(白黒)写真を撮るための設定
カメラ本体でモノクロ(白黒)写真を撮るためには、カメラ内のピクチャースタイル設定をモノクロに変更することで撮影が可能です。
MENU
→ピクチャースタイル
→モノクロ
で設定ピクチャースタイルはCanonでの名称
カメラ内での簡易的なレタッチ(編集)機能を、Canonのデジタルカメラでは「ピクチャースタイル」と呼んでいますが、カメラメーカー毎でその名称は異なります。
- キャノン:ピクチャースタイル
- ニコン : ピクチャーコントロール
- ソニー : クリエイティブスタイル
- オリンパス : 仕上がりモード
各メーカーで呼び方は変わりますが、機能しとて出来ることは基本的にどのメーカーでも同じです。
パソコンやスマホの編集でモノクロ(白黒)写真にする方法
パソコンやスマホで編集する場合にはパソコンやスマホにカラー写真を読み込んでから、各デバイスの写真編集アプリやソフトのカラー設定から簡単にモノクロ(白黒)写真に変更することが可能です。
基本補正
→色表現
→白黒
を選択編集
→フィルタ
(○が3つのマーク)→モノ
を選択さらにはレタッチソフトや編集アプリなどの各機能を使って明るさやコントラスト、明瞭度などを調整することで、かっこいい・オシャレなモノクロ(白黒)写真に仕上げることができるので、色々な設定を試してみるといいでしょう。
簡単にオシャレなモノクロ写真にレタッチ可能なLuminar Neo
モノクロ写真をもっと印象的に仕上げたりオシャレに仕上げたいという方は、プリセット機能で誰でも簡単に印象的な写真に仕上げることができる「Luminar Neo」を使うのがオススメです。
Luminar NeoにはLightroomと同じ基本的なレタッチ機能に加えて、購入したその日から使用できる100種類以上のプリセットが付属しているので、上の比較のようなモノクロ写真をプリセットを選択するだけで簡単に作成することが可能です。
プリセットの使用例
上の写真はLuminar Neoで使用可能なプリセットでモノクロ写真に仕上げた作例です。
各写真に表示されているのがプリセット名で、モノクロ写真にレタッチ可能な23種類の中からこれらのプリセットを選択するだけで誰でも簡単にオシャレなモノクロ写真に仕上げることができるのです。
まとめ
- モノクロ(白黒)写真は特徴的な形をした被写体を撮るとかっこいい
- モノクロ(白黒)写真はパターン模様を撮るとオシャレ
- モノクロ(白黒)写真は逆光ので撮るとかっこいい
- モノクロ(白黒)写真はカメラ本体での撮影もパソコンやスマホでの編集も可能
色がないことでカラー写真とは一味違う雰囲気になるモノクロ(白黒)写真。
モノクロ(白黒)写真が持つ特徴を活かした「かっこいい」「オシャレ」なモノクロ写真が撮れるように被写体の形や模様、光のあたり具合を意識しながら撮影をしていきましょう。
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