冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
デジタル一眼カメラの初心者でも簡単!写真を上手に撮る方法
こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。
デジタル一眼カメラを買ってみたけど、なんだか思っていたような綺麗な写真や、おしゃれな写真を撮ることができないで悩んでいませんか?
写真が上手く撮れなくて、スマホの方が綺麗に撮れる…
おしゃれな写真を撮れると思っていたのに、自分の撮った写真がおしゃれじゃない…
撮った写真が暗くなったり、色がおかしくなる…
デジタル一眼カメラは、カメラ任せに写真を撮っているだけでは、あまり綺麗な写真や、おしゃれな写真を撮ることができないものです。
しかしそんな悩みを抱えている人でも、デジタル一眼カメラの使い方を理解することで、自分の思い描いた通りの写真を撮ることができますよ。
- デジタル一眼カメラでも綺麗に撮れない原因
- 初心者が覚えるべき上手に撮るための4つの要素
- デジタル一眼カメラで写真を上手に撮るための方法
- 初心者の撮影でよくある失敗と対策方法
この記事では、デジタル一眼カメラ初心者でも上手に写真を撮れるように、具体的な撮り方を段階的に練習できるように解説しています。
また初心者の内によくある失敗や、対策方法についても紹介しているので、デジタル一眼カメラを使って、もっと綺麗で魅力的な写真を撮りたい方はぜひ参考にしてみ下さい。
フルオートモードで撮ると綺麗に撮れない
デジタル一眼カメラで使用可能な撮影モードの内、「フルオートモード」を使って撮影をすると、なかなか自分が思っているような、綺麗な写真やおしゃれな写真を撮ることができません。
せっかくデジタル一眼カメラを買ったのに、思うように写真が撮れない、上手に写真を撮れないと悩んでいる方は、まずはこのフルオートモードを使わない撮り方を覚える必要があります。
デジタル一眼カメラ初心者が陥りがちな理想と現実
デジタル一眼カメラ初心者が、フルオートモードで撮影すると、理想とする写真と現実に撮れる写真にギャップが生じることが多いです。
フルオートモードは、カメラが被写体やシチュエーションを判断して、自動的に設定を調整する機能なのですが、その自動調整が必ずしも、あなたが撮りたい写真に最適な設定であるとは限らないのです。
デジタル一眼カメラのフルオートモードがダメな理由
- 写真の明るさを変えられない
- ピントが合う位置を自分で決められない
- 写真全体の色味を選べない
- 動いている人物や乗り物をブレずに撮ることが難しい
フルオートモードがダメな理由は、カメラが被写体やシチュエーションを正確に判断できないことと、自動設定が必ずしもあなたが撮りたい写真に最適な設定にはならないことです。
フルオートモードでは、写真を撮る時の設定を全てカメラがおこなうので、あなたの「こう撮りたい」という意図は反映されず、撮れる写真がいつも理想よりも暗かったり、現実に見ているのとは違う色で写っても、それを修正することができません。
フルオートを使うと自分では何も設定できないんですか?
いくつか設定できることもありますが、写真の明るさ、色味、ボケ感、ブレに対する設定はできません。
初心者が覚えるべき写真を上手に撮るための4つの要素
デジタル一眼カメラ初心者の方は、まずは上の4つの要素を、カメラの設定で使いこなせるようになっていきましょう。
それぞれが写真の明るさや色合い、ボケ感の有無、ブレの有無に関連する設定なので、この4つを理解して使いこなすことで、あなたが思うような理想の写真を撮ることが可能になります。
露出で変わる写真の印象
露出とは、カメラのイメージセンサーに取り込む光の量のことで、このイメージセンサーに取り込む光の量によって写真の明るさが変化します。
適切な露出で撮影ができるようになると、写真に撮る被写体や景色に合わせた明るさや、陰影を表現することが可能になります。
被写体や景色に合わせた露出で撮影するのがポイント
基本的には、日中の風景を撮影する際には露出を明るめに設定することで、風景全体の明るさや色合いを表現すること可能で、逆に夜景を撮影する際には露出を暗めに設定することで、夜景の雰囲気や光の表現を表現することができます。
露出の設定は、写真の印象を大きく変えることができるので、あなたが思う明るさで写真が撮れるように、露出の調整をコントロールできるようになりましょう。
写真の露出について詳しく知りたい人はこちらをチェック
ホワイトバランスで変わる写真の印象
ホワイトバランスとは、写真の色合いを調整する機能で、ホワイトバランスを調整することで、撮影する写真を見た目通りの色合いにも、見た目とは違う色合いにも仕上げることが可能です。
写真を撮る時には、太陽光や蛍光灯、白熱電球など、光源によって撮れる写真の色合いも変わるので、ホワイトバランスを上手に調整することで、見た目通りの色合いにしたり、見た目とは全く違う色合いにすることができるのです。
基本は見た目通りになるように調整するのがポイント
基本的にホワイトバランスは、写真に撮る被写体や景色の色を、見た目通りに正しく表現するために使用しましょう。
例えば、室内の蛍光灯の下で撮影をすると、写真がオレンジっぽい色合いになってしまうことがありますが、ホワイトバランスを適切に調整することでより自然な色合いを再現することができます。
ホワイトバランスは、写真の色合いを調整する重要な要素で、間違ったホワイトバランスで撮影をすると、写真の印象も台無しになるので、適切なホワイトバランスに調整できるようになりましょう。
ホワイトバランスについて詳しく知りたい人はこちらをチェック
絞りで変わる写真の印象
絞りとは、写真に撮る被写体や景色に対してピントが合う範囲を調整する機能で、被写体との距離感や背景のボケ具合を調整することができます。
この絞りを調整することで、写真に撮る被写体の背景をボカして柔らかい印象にしたり、逆に被写体と背景の両方にピント合わせて、全体的にシャープな印象を与えることが可能になります。
人物は背景をボカして、風景は全体にピントを合わせるのが基本
基本的に、人物を大きく撮るポートレート撮影では、背景をぼかすことで被写体を際立たせるように撮影して、風景写真においては、全体にピントを合わせることで、シャープな印象を与えると良いでしょう。
絞りの調整で特定の被写体を際立たすことも、景色全体をハッキリと写すこともできるので、あなたが撮りたい写真のジャンルに合わせた、絞りの調整ができるようになりましょう。
絞りについて詳しく知りたい人はこちらをチェック
シャッター速度で変わる写真の印象
シャッター速度は、カメラのシャッターが開いている時間を調整する機能で、動く被写体をブレずに撮影したり、わざとブラして動きを表現することが可能になります。
動いている被写体を撮影する時に、速いシャッター速度を使うと、被写体の動きを止めることができ、逆に遅いシャッター速度を使うと、被写体がブレてその動きを表現することができるのです。
人や動物は速いシャッター速度、滝や渓流には遅いシャッター速度が基本
基本的に子供やペットを撮る時には、速いシャッター速度を使うと、ブレることなくダイナミックな一瞬を捉えることが可能で、滝や渓流などの水流を撮る時には、遅いシャッター速度を使うと、水の流れを表現することができます。
シャッター速度の調整で、被写体の動きを止めることも、逆にブレを使って動きを表現することもできるので、あなたが表現したい状態で被写体を撮れるように、シャッター速度を調整できるようになりましょう。
シャッター速度について詳しく知りたい人はこちらをチェック
デジタル一眼カメラで上手に写真を撮る方法
デジタル一眼カメラ初心者の人は、このように3段階のステップで、デジタル一眼カメラの機能を使いこなす練習をすると良いでしょう。
この記事で紹介するように、まずは各ステップで違う撮影モードを使用することで、写真を上手に撮るための4つの要素を思い通りに調整・コントロールができるようになります。
【STEP1 】プログラムオートモードで露出とホワイトバランスを調整
デジタル一眼カメラを使って初めて撮影する場合は、プログラムオートモードを使用して、露出とホワイトバランスを自分で調整することがオススメです。
プログラムオートモードは、カメラが被写体やシチュエーションを自動的に判断して設定をしますが、後から露出とホワイトバランスを調整できるので、あなたの思い通りの明るさや色合いで撮影ができるようになります。
露出補正を使って写真の明るさをコントロール
「露出補正」という機能を使用することで、写真の露出を調整できるので、写真が暗く写る場合や、逆に明るく写る場合に、この露出補正で写真の明るさをコントロールしましょう。
太陽の光が強い快晴の日などには、カメラは写真が明るくなりすぎないように、自動的に暗めの露出に調整するので、この露出補正をプラスに調整すると、あなたが思う最適な明るさで撮ることが可能なります。
露出補正のポイント
プラスに調整 ⇨ 写真が明るくなる
マイナスに調整 ⇨ 写真が暗くなる
ホワイトバランスで写真の色味をコントロール
ホワイトバランスを調整することで、写真の色合いをコントロールすることができます。
自然な色合いになるように調整したり、夕焼けのようなオレンジ色を強調するために適切なホワイトバランスを設定していきましょう。
特に白熱電球や蛍光灯が光源となる室内での撮影では、光源の色の影響で写真全体がオレンジ色や黄色っぽく写るので、その光源に対応したホワイトバランスを正しく設定できると、自然な色合いの写真に撮ることが可能になります。
自然な色合いとは白いものが白く写ること
ホワイトバランスのポイント
撮影している場所の光源と同じアイコンのホワイトバランスを使うと、自然な色合いの写真に撮ることが可能になります。
露出補正を試すのに参考になる記事
【STEP2 】絞り優先モードで写真のボケ感を調整
プログラムオートモードを使っての、「露出補正」と「ホワイトバランスの調整」に慣れてきたら、次は撮影モードを絞り優先モードにして、絞りを使った写真のボケ感の調整にチャレンジしましょう。
絞りを上手に調整できるようになると、背景をボカして柔らかい印象に撮ったり、景色全体にピントを合わせてシャープな印象に撮ることが可能になります。
絞りを調整してボケ感やピントの合う範囲をコントロール
絞りは、カメラ上では「F〇〇」といった表記をされていて、この数値を小さくするほどピントが合う範囲が狭くなり、逆に数値を大きくするほどピントが合う範囲が広くなります。
人物や花など特定の被写体を大きく写す場合には、絞りの数値を小さくして背景をボカして撮影をすることで、デジタル一眼カメラならではの、おしゃれな写真を撮ることが可能になります。
絞りのポイント
数値を小さく調整 ⇨ 写真の背景がボケる
数値を大きく調整 ⇨ 写真全体にピントが合う
絞りの設定を試すのに参考になる記事
【STEP3】シャッター優先モードで写真のブレを調整
絞り優先モードを使っての、「絞りを使ったボケ感の調整」に慣れてきたら、次は撮影モードをシャッター優先モードにして、シャッター速度を使った写真のブレの調整にチャレンジしましょう。
シャッター速度を上手に調整できるようになると、動く子供や動物をブレることなく撮影したり、滝や渓流の水の流れをわざとブラして、水の動きを撮ることが可能になります。
シャッター速度を調整して写真のブレをコントロール
シャッター速度は、カメラ上では「1/〇〇」や「○”」といった表記をされていて、この数値を大きくするほど動いている被写体がブレなくなり、逆に数値を小さくするほど被写体がブレて写るようになります。
子供の運動会では、数値を大きくしてシャッター速度を速くすると、ブレることなく子供の写真が撮影できます。
また滝を撮影する時には、数値を小さくしてシャッター速度を遅くすると、水の動きを写真に撮ることができるのですが、写真全体もブレやすくなるので、三脚を使用するようにしましょう。
シャッター速度のポイント
数値を大きく調整 ⇨ 動く被写体がブレない
数値を小さく調整 ⇨ 動く被写体がブレる
シャッター速度の調整を試すのに参考になる記事
【おまけ】構図を意識して写真をおしゃれに
「露出」「ホワイトバランス」「絞り」「シャッター速度」の、4つのコントロールができるようになったら、最後に写真の構図を意識することで、よりおしゃれな写真を撮影することができます。
構図は、被写体の配置や背景の取り込み方など、写真の全体のバランスを決定する重要な要素なので、適切な構図を意識することで、写真に深みや魅力を加えることが可能になります。
構図で写真をもっとおしゃれにしたい人はこちらをチェック
撮影でよくある失敗と対策方法
- 写真が暗い
- 写真の色合いがおかしい
- ピントがうまく合わない
- 写真がブレる
デジタル一眼カメラで写真を撮り初めの時は、上の4つの失敗が起きやすいので、それぞれの失敗に対する対策方法を覚えておきましょう。
よくある失敗の対策方法を知ることで、せっかくのシャッタチャンスを逃すことがなく、楽しくデジタル一眼カメラで写真を撮り続けることができますよ。
写真が暗いときの対策方法
- 露出補正をプラスに調整
- ISO感度を上げる
写真が暗くなる原因は、露出が足りないことが多いので、露出補正をプラスに調整したり、ISO感度を上げることで写真を明るくすることができます。
ただし露出補正を調整すると、その分シャッター速度が遅くなって写真がブレやすくなり、ISO感を調整すると、その分写真にノイズが発生しやすくなるので、状況に応じて使い分けるようにしましょう。
- 明るい場所での撮影中 ⇨ 露出補正をプラスに補正
- 暗い場所での撮影中 ⇨ ISO感度を上げる
写真の色がおかしいときの対策方法
- ホワイトバランスを調整
写真の色がおかしい時は、室内の照明が白熱電球だったり蛍光灯だったりと、光源によって発している色が違うことが原因なので、ホワイトバランスを使って適切な色合いになるように調整をしましょう。
ホワイトバランスの調整は、撮影をしている場所の光源と同じアイコンに設定するのが基本で、快晴の日なら太陽のマーク(太陽光)に、蛍光灯を使っている室内では蛍光灯のマーク(蛍光灯)に設定をすると、自然な色合いの写真に撮ることが可能です。
ピントがうまく合わないときの対策方法
- フォーカスポイントの位置を合わせる
- 被写体から離れる
ピントが合わない原因は幾つか存在しますが、主にオートフォーカスを機能させるフォーカスポイントが、被写体から外れている場合と、撮影をする位置が被写体に近すぎる場合の2パターンがあります。
被写体と十分に距離がある場合には、フォーカスポイントが被写体の上にくるように位置調整をして、被写体が近くにある場合には、少し後ろに下がってから撮影をしてみると良いでしょう。
ピントが合わない時の具体的な対策方法はこちらをチェック
写真がブレるときの対策方法
- シャッタースピードを速くする
- 手ブレ補正機能を使う
- 三脚を使用する
写真がブレる原因は、手ブレやカメラの振動によるものが多いので、基本的にはシャッター速度を速くすることで対策が可能です。
ただしシャッター速度を速くすると、その分写真は暗くなるので、必要に応じてレンズの手ブレ補正機能を使ったり、三脚を使用するのも良いでしょう。
- 動く被写体を撮影中 ⇨ シャッター速度を速くする
- 動かない被写体を撮影中 ⇨ 手ブレ補正や三脚を使う
まとめ
- フルオートモードを使っていると上手な写真は撮れない
- 初心者は「露出」「ホワイトバランス」「絞り」「シャッター速度」の使い方を覚えるのが重要
- 露出は写真の明るさに関係
- ホワイトバランスは写真の色合いに関係
- 絞りは写真のボケ感に関係
- シャッター速度は写真のブレに関係
せっかくデジタル一眼カメラを購入しても、設定をすべてカメラが自動でおこなうフルオートモードを使用すると、あなたが思うような写真を撮ることはできません。
この記事で紹介したように、まずは「露出」「ホワイトバランス」「絞り」「シャッター速度」の使い方を覚えるために、プログラムオートモードや絞り優先モードで練習をしてきましょう。
カメラの設定がコントロールできたら構図を学ぼう
Q&A よくある質問
- 絞りを調整できるのは絞り優先モードだけですか?
-
いいえ。絞りの調整は「フルオート」と「シャッター優先」以外の撮影モードで調整可能です。
絞りの調整以外でも、それぞれの撮影モードで調整可能な項目が違うので、それぞれの撮影モードの特徴を覚える必要があります。
撮影モードごとの手動で調整が可能な設定項目を確認
撮影モードの違いと詳しい使い分け方はこちら
カメラの撮影モードは何が違う?各撮影モードの特徴とオススメの使い方 どのデジタル一眼カメラにも備わっている撮影モードという機能は、写真の露出の決め方によっていくつかのモードに分かれています。それぞれの撮影モードの特徴とオススメの… - ホワイトバランスは自然な色合いにする以外に使い道がありますか?
-
はい。他にも使い道があります。
ホワイトバランスは、自然な色合いに仕上げる以外にも、夕焼けのオレンジ色を強調したり、夜景を青みがかったサイバー感のある印象に撮ることも可能です。
ホワイトバランスの特殊な使い方を確認
- 夕焼け ⇨ くもり|日陰
- 都市夜景 ⇨ 電球
ホワイトバランスの違いと詳しい使い分け方はこちら
カメラのホワイトバランスで写真の色味を自由にコントロールしよう! 写真の色を決めるホワイトバランス(WB)とは何か、基本的な使い方とシーン別のオススメのホワイトバランスの設定をご紹介しています。 - 絞りとシャッター速度はボケ感とブレ以外にも影響しますか?
-
はい。絞りとシャッター速度はどちらも写真の明るさにも影響します。
ただし、今回紹介した「プログラムオート」「絞り優先」「シャッター優先」の3つの撮影モードでは、絞りかシャッター速度を調整しても、カメラが写真の明るさが変わらないように自動的にその他の設定を調整しているので、あまり気にする必要はありません。
将来的にマニュアルモードでの撮影に挑戦する場合は、絞りかシャッター速度を調整すると写真の明るさにも変わるので、露出のバランスについて理解を深める必要があります。
マニュアルモードでの撮影を勉強したい方はこちらをチェック
カメラのマニュアルモードはいつ使う?Mモードのメリットと使い方 | フォトとも カメラ初心者には難しく感じる、カメラのマニュアルモードの使い方と、マニュアルモードを使うメリットをご紹介しています。
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