
デジタルカメラマガジン 2022年4月号[雑誌]
こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。
初めてデジタル一眼カメラを購入しようと考えている方や、カメラの買い替えを考えている方は、フルサイズ機やAPS-C機などのセンサーサイズの違いを知っていますか?
デジタル一眼カメラでは、フィルムカメラ時代の「フィルム」にあたるイメージセンサーですが、このセンサーのサイズはカメラの機種によって大きさが異なり、画質や使用できるレンズの種類に密接に関係しています。
デジタルカメラのイメージセンサーとは、フィルムカメラ時代の「フィルム」にあたる部品で、レンズをとってきた光を取り込む役目をになっています。
このイメージセンサーに取り込んだ光の情報を、デジタルカメラの中で画像として処理するので、実質的に写真の画質に1番影響のある部品となります。
イメージセンサーは普段目に見ることができない
デジタル一眼カメラのイメージセンサーは、カメラ本体の前面に取り付けられている部品ですが、普段はイメージセンサーの前にレンズが装着されているので、目視で確認することはできません。
唯一イメージセンサーを目視できるのは、レンズ効果の時ですが、イメージセンサーに埃や水滴などが付着すると、撮影する写真に黒い点として現れるので、なるべく素早く交換をするのがおすすめです。
デジタル一眼カメラのイメージセンサーは、大きさの異なるいくつかの種類が存在していて、イメージセンサーのサイズによって、作られるカメラの種類も違いが出てきます。
一般的に使用されているデジタル一眼カメラのセンサーサイズは、上記の3つに分類されていて、それぞれ一眼レフかミラーレスに限らず「フルサイズ機」「APS-C機」「マイクロフォーサーズ機」と呼ばれています。
※マイクロフォーサーズ機はミラーレスのみ
センサーサイズの比較
上のイラストは、イメージセンサーのサイズを比較したもので、これを見ることで「マイクロフォーサーズ」と「フルサイズ」では、4倍近くの違いがあることがわかります。
デジタル一眼カメラのイメージセンサーは、大きさによっていくつかの種類に分かれていますが、このセンサーサイズの違いによって、搭載されるカメラに次の4つの影響があります。
デジタル一眼カメラのセンサーサイズは、カメラを購入する際にとても重要となる判断材料になるので、カメラの使用目的と照らし合わせながら記事を読むと、購入の際の参考になりますよ。
基本的に、イメージセンサーのサイズは大きくなるほど、より多くの光(情報)を取り込むことが出来るので、写真の画質が良くなる傾向があります。
より多くの光(情報)を取り込むことができると、ダイナミックレンジが広くなり白とびや黒つぶれは減り、高ISO感動の撮影ではノイズの発生が少ないので、結果的に階調豊かな色彩とノイズの少ない画質良い写真が撮れるのです。
≫ 写真明るさに関係するダイナミックレンジの詳細はこちら
高度なレタッチや高ISO感度では大きな違いが
デジタル一眼カメラで撮影した写真を、主にSNSなどに投稿したりスマホの画面で楽しむ場合には、センサーサイズによる画質の違いはほとんど感じませんが、高度なレタッチや高ISO感度での撮影をする場合には大きな違いがでます。
特にレタッチで大きく写真の明るさや色を変化させる場合には、色が綺麗に出なかったり、高ISO感度で星などを撮影する場合には、過度なノイズで画質の劣化に繋がります。
イメージセンサーのサイズが違うカメラでは、レンズマウントの関係でたとえ同じメーカーであっても、レンズを使い回すことができない場合があります。
ただし、マウントアダプターという部品を使用することで、イメージセンサーのサイズが違うカメラにも、レンズを取り付けることが可能になるので、すでに所有しているレンズを今後も使用したいという方は、マウントアダプターにつてもチェックすると良いでしょう。
同じレンズでも焦点距離が変わる
カメラの交換レンズに記されている焦点距離は、取り付けて使用するカメラのセンサーサイズによって変化します。
上記のように、仮に焦点距離50mmと記されたレンズでも、取り付けて使用するカメラのセンサーサイズによって、焦点距離が変化するので結果的に画角(撮影できる範囲)も大きく変わります。
≫ センサーサイズの違いで焦点距離を求める「35mm換算」の方法はこちら
イメージセンサーのサイズは、大きいものほどカメラ本体の大きさも大きく、重量は重くなる傾向があります。
またカメラ本体のサイズに伴って、使用できる交換レンズの大きさと重さもそれぞれ同じように変化するので、センサーサイズによってカメラとレンズを合わせた、全体の大きさと重さにはかなりの違いがでてきます。
イメージセンサーのサイズは、大きなものほど高画質な写真が撮れることから、プロ機やはいアマチュア機に採用されるので、結果的にカメラ本体の価格も高額になる傾向があります。
またそれぞれのセンサーサイズで使用できるレンズの値段も、カメラ本体と同様にセンサーサイズが大きなものほど高額になるので、カメラ購入の際にはレンズ購入の金額も計算に入れるように注意しましょう。
デジタル一眼カメラのイメージセンサーのサイズの種類と、センサーサイズ違いによる画質や価格などの違いをご紹介しました。
写真の画質を追求すれば、最終的にフルサイズを選択する必要がありますが、InstagramなどのSNSで写真を閲覧する場合は、イメージセンサーサイズによる画質の違いはほとんどわかりません。
自分がどんな写真を撮って、どんな媒体で写真をシェア・閲覧するかといった使用用途によって、購入するカメラを決めるようにしましょう。
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