冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!
写真上達の近道!?自分の写真を批評して改善点を見つけよう
こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。
「写真を上達させたい」というのは、デジタル一眼カメラで写真を撮っている方なら誰でも思うことですが、実際に写真を上達させるためにどんなことをしていますか?
写真を撮る回数を増やしたり、人の写真を真似してみるのは、どちらも写真の上達に必要なことではありますが、まずは根本的に「自分写真のどこがいけないか」を知る必要があります。
自分の写真のどこがいけないかを知るには、写真の上手な人に評価してもらうのが1番ですが、周りにそんな人がいない方や、人に評価をされるのが苦手という方は、自分自身で写真の批評をしてみましょう。
自己批評のポイント
自分自身で写真を批評すると言っても、ただ漠然と良い写真かダメな写真かを判断するだけでは、写真の上達につなげることができません。
自己批評では主に次の4つを意識して批評してみましょう。
- 構図
- 光や明るさ
- 季節や天候
- レタッチの仕上がり
自己批評をする写真はどれでも構いませんが、撮影してから時間が経っているお気に入り写真か、自分でも少し残念だと感じる写真を批評するのがオススメです。
構図
構図には、写真の中に存在する主題や写真を撮った人の意図を明確にする役割があります。
自分が撮った写真を改めて見直したときに、「この写真の主題は何か」「この写真は何を伝えたいのか」が明確であるかを考えてみましょう。
構図が残念な例
上の写真は朝焼けに染まる雪山を撮影したものですが、朝焼けに染まる全ての山を写真に入れようと欲張ったため、空と地面の比率がとても大きくなってしまい、結果的に朝焼けに染まる雪山の存在感が薄れてしまっています。
この他にも、初歩的なミスである「水平が取れていない」「不必要な被写体の写り込み」なども、自分の写真を批評する上で確認をしておきたいところです。
構図が上達した写真
上の写真は、残念な構図の写真を自己批評した上で、朝焼けに染まる雪山の印象がダイレクトに伝わるように構図を作り直した写真です。
欲張ることをせずに、いくつかの山頂だけを大きく切り取ったことで、朝焼けに染まる雪山」が主題であることが明確な写真に生まれ変わっています。
- 水平が取れているか
- 余計な被写体が写り込んでいないか
- 主題は明確になっているか
- 何を伝えたいかがハッキリしているか
構図の上達方法
構図の自己批評ができたら、構図のダメな点に応じて上達への勉強や練習をしていきましょう。
「水平が取れているか」「余計な被写体が写り込んでいないか」に関しては、撮影現場で気をつけながら撮影することが重要ですが、多少の傾きや写り込みであればレタッチでも修正することが可能です。
主題を明確にするには背景の整理が必須
主題と同じ色の景色を背景にしたり、主題と同じような形をしている景色を背景に選んでしまうと、主題と背景の区別がつかなくなるので、構図をつくるときには背景を整理できるようになりましょう。
ストーリー性のある写真は人の真似から
写真にストーリー性を持たせるためには、主題の配置や余白の開け方など、構図の細かな技術が必要となるので、まずはSNSや写真投稿サイトに投稿されている写真を真似して撮影してみましょう。
私のオススメは「1X」という世界一審査が厳しいとされている写真投稿サイトです。
「1X」で見ることができる写真は、どれもプロ写真家の厳しい審査を通過しているので、「主題の明確な写真」や「ストーリー性のある写真」を多く見ることが可能です。
ジャンル別の構図は本で勉強
構図にはいくつか基本となる形がありますが、撮影する被写体や写真のジャンルによって相性の良い構図は異なります。
自分が撮りたい被写体や写真のジャンルが決まっている場合には、構図をまとめた本を参考にするのが良いでしょう。
オススメの一冊
「写真がもっと上手くなる デジタル一眼 構図テクニック事典101+」では、基本となる構図だけでなく、レンズの種類や撮影するシーンに合わせた、効果的な構図の作り方なども紹介しているので、自分が撮りたい写真と相性の良い構図を知ることができます。
「写真がもっと上手くなる デジタル一眼 構図テクニック事典101+」は、通常の書籍として購入すると¥1,500以上しますが、KindleのUnlimitedを利用すると、¥0で購読が可能なります。
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光や明るさ
光や明るさには、被写体や写真全体の雰囲気・印象を作り出す役割があります。
自分が撮った写真を改めて見直したときに、「現実と同じ明るさか」「被写体の魅力が増しているか」など、写真の雰囲気や印象をよく考えてみましょう。
明るさが残念な写真
上の写真は、地面と木々に苔が覆われた神秘的な森の中を撮影した写真ですが、実際の見た目よりも明るく撮影をしてしまったことで、この森の神秘さが伝わらない写真になってしまいました。
この他にも、太陽の向きによっては色の濃さや、写真で見るときの立体感の有無に違いが出るので、自分の写真を批評するときには、「色の濃さ」や「立体感」「コントラスト」も一緒に確認したいところです。
明るさを意識した写真
上の写真は、明るさが残念だった写真を自己批評した上で、神秘的と感じた実際の明るさに合わせて撮影した写真です。
実際に見ている明るさに合わせたことで、撮影の時に自分が感じた「神秘さ」が伝わる写真に生まれ変わっています。
- 現実と同じ明るさか
- 魅力が増す明るさに調整できているか
- 光の向きを意識できているか
光や明るさの選び方
光や明るさの自己批評ができたら、光や明るさのダメな点に応じて上達への勉強や練習をしていきましょう。
目の前に感動する景色があれば、その明るさに合わせて撮影するだけですが、実際に撮影した写真を確認して「何か物足りない」と感じれば、明るさを調整しながら撮影をしていきましょう。
光の向きで色彩・立体感・コントラストが違う
同じ景色でも、撮影をする時の光の向きによって撮れる写真の色彩や立体感、コントラストには違いが生まれます。
色を鮮やかに撮りたいのか、または立体感のある写真に撮りたいのかで、使う光の向きを使い分けられるように、光の向きによって撮れる写真の違いを理解しておきましょう。
ハイキーやローキーでさらに印象的に
写真の明るさを意図的に実際よりも明るくしたり、逆に暗くすることで印象的な写真に撮ることも可能になります。
意図的に明るくするハイキーと、意図的に暗くするローキーでは相性の良い被写体や景色が違うので、自分が撮影している被写体や景色がどちらと相性が良いか把握しておくと良いでしょう。
季節や天候
同じ景色でも、撮影をする季節や天候によって撮れる写真には大きな違いが生まれます。
自分が撮った写真を改めて見直したときに、「季節が違うとどうなるか」「晴れ以外の日にはどうなるか」など、季節や天候を選ぶことでさらに印象的な写真が撮れないか考えてみましょう。
天候で撮れる写真の違い
上の2枚は、どちらも森を撮影した写真ですが、晴れた日と霧が出ている日では、撮れる写真の印象や雰囲気に大きな違いがあることがわかります。
この他にも桜や紅葉の季節、または雪景色になる冬など、季節によっても景色に変化があるので、たとえ有名な写真スポット撮影撮影した写真でも、最適な季節で撮影できたかを考えてみると良いでしょう。
- 毎回晴れの日にだけ撮影していないか
- 季節感のある写真か
季節や天候の選び方
季節や天候の自己批評ができたら、撮りたい景色や被写体がどんな天候や季節に撮るのが、最も魅力的になるかを事前に調べるクセをつけていきましょう。
例えば紫陽花の花であれば、季節感の出る雨の日を選んで撮影したり、桜の名所であれば満開になる時期に合わせて撮影にいくなどが良いでしょう。
晴れの日以外に撮れる写真を勉強
いつも晴れの日を選んで撮影しているという方は、曇りや雨、霧や雪の日などに撮ることができる写真の特徴や、それぞれの天候と相性が良い被写体や景色を知っていきましょう。
特に、幻想的な写真やドラマティックな写真を撮りたいと思っている方は、晴れの日以外を選んで撮影することをオススメします。
撮影スポットの情報は本から収集
誰もが一度は目見したことがある人気の撮影スポットは、これまで数多くの人が撮影してきた知識や情報が蓄積されたいるので、それらをまとめた本を読むことで最適な天候や季節を選んで撮影することも可能です。
またこのような本には、景色を撮影するための構図の作り方なども記載されていることが多いので、合わせて確認しておくと良いでしょう。
オススメの書籍
「デジタルカメラマガジン」は、毎月さまざまなテーマで写真の撮り方など紹介している雑誌で、春・夏・秋・冬の季節ならではの景色や被写体の撮影方法や、プロのカメラマンや写真家の写真の撮り方を勉強することができます。
「デジタルカメラマガジン」は、月によって撮影スポットやテーマが変わるので、KindleのUnlimited版を使うことで常に最新の情報を得ることも可能になります。
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レタッチの仕上がり
レタッチをすることで、カメラでの撮影だけでは伝えきれない、被写体や景色の魅力を引き出すことが可能になります。
自分が撮った写真を改めて見直したときに、「最適なレタッチができているか」をもう一度考えてみましょう。
残念なレタッチ
上の写真は、柔らかな夕日が差し込む山間の写真をレタッチしたものですが、過度に彩度やコントラストを強くしているため、夕日の柔らかさが消えてしまっています。
レタッチをすることで、写真を全く違う印象に変えることもできますが、やり方を間違えるとせっかくの写真を台無しにしてしまう可能性もあるので、レタッチでは実際の雰囲気に近づけることから始めてみましょう。
見た目に近づけたレタッチ
上の写真は、残念なレタッチ写真を自己批評した上で、見た目の雰囲気に近づけるようにレタッチをした写真です。
彩度を弱くすることで逆光よって失われた景色の色を再現して、さらにコントラストを弱めることで夕日の柔らかさも伝わる写真に生まれ変わりました。
- 過度なレタッチをしていないか
- 実際の見た目との違いはないか
- 被写体や景色の魅力が伝わっているか
レタッチの上達方法
レタッチでの課題点が確認できたら、まずは同じ写真を綺麗な写真になるように、レタッチし直すことから始めてみましょう。
より綺麗なレタッチにはRawファイル
同じ写真でも、カメラで撮影した時の「記録画質」によって、レタッチの仕上がりに違いが出ることがあるので、より綺麗にレタッチをしたい方は「記録画質」をjpegではなくRawで保存するようにしましょう。
Luminarシリーズでレタッチを勉強
数ある写真専用のレタッチソフトの中でも、Luminar AIやLuminar Neoはレタッチ初心者の方でも、簡単にプロのようなレタッチが可能になります。
特に「プリセット」という機能を使うことで、さまざまな撮影シーンや雰囲気に合わせたレタッチをたった1回のボタン操作でおこなえる上に、実際にどのようなレタッチがおこなわれているかを、確認することができるのでとても便利です。
まとめ
写真の上達には、まず「自分写真のどこがダメか」を知ることが大切です。
遠回りのようにも感じますが、自分の写真のダメな点や、自分の撮影技術などに足りないことを把握した上で、それらを改善するために最適な方法を選ぶことが、結果的に最短で写真を上達させることにつながります。
この記事を参考にして、まずは自分の写真のダメな点や、自分の撮影技術やレタッチ技術に足りないことを把握していきましょう。
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