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冬にしか撮れない、雪景色のカメラでの綺麗な撮り方を学びましょう!

Tomo
風景写真家
カナダで山に登りながら数々の風景写真を撮影し着た経験を活かして、風景写真を綺麗に撮るためのテクニックなどを発信しています。

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NDフィルターとは?カメラでの表現の幅を広げてくれるNDフィルターの使い方

※本ページはプロモーションが含まれています

こんにちは、カナダ在住の風景写真家Tomo(@Tomo|カナダの風景写真)です。

デジタル一眼カメラのレンズには、さまざまなフィルターを取り付けることが可能ですが、みなさんは風景写真を撮影する際に、NDフィルターを使用していますか?

NDフィルターを使うとどんなメリットがあるの?
NDフィルターの種類が多すぎてどれが良いかわからない…

この記事ではNDフィルターの基礎知識から、実際の撮影での撮ることが可能な写真やNDフィルターの選び方などを、作例などを用いてわかりやすくご紹介していきます。

NDフィルターを使うことで通常では表現不可能な写真を撮ることも可能になるので、ぜひこの記事を参考にしてNDフィルターを上手に風景写真の撮影に取り入れていきましょう。

NDフィルターで撮れる写真

この記事の内容
  • NDフィルターとは
  • NDフィルターのメリット
  • NDフィルターを使う時の注意点
  • 初心者にオススメのNDフィルター
目次

NDフィルターとは

NDフィルターは別名「減光フィルター」と呼ばれる、レンズに入ってくる光の量を減らすことができるフィルターです。

一般的には、レンズ保護フィルターやPL(偏光)フィルターと同様に、円形のフィルターをレンズの前面にネジ式ではめて使用します。

ちなみにNDフィルターは、レンズに入る光の量を減らせる量によって、いくつかの種類に分かれているため、撮影する被写体や撮影の環境に応じて適切なNDフィルターを選ばなくてはなりません。

ポイント

NDフィルターにはいくつかの種類が存在する(減光できる光の量による)

NDフィルターを購入・使用する際には、そのNDフィルターがどれだけの量を減光できるフィルターであるかを、しっかりと確認する必要があります。

NDフィルターで減光する意味

  • 日中でもスローシャッターで撮影できる
  • 非現実的な写真を撮影できる
  • 花火撮影での白とびを抑える

NDフィルターの使用には大まかに上記の3つのメリットがあり、それぞれの撮影環境下で使用するべきNDフィルターの種類も異なってきます。

各メリットの詳細と、使用するべきNDフィルターの種類を確認していきましょう。

日中でもスローシャッターで撮影できる

NDフィルターを使用することで、通常シャッター速度の速くなる日中の撮影でも、スローシャッターでの撮影をおこなうことが可能です。

太陽光の強い日中でシャッター速度が1秒を超えるような撮影をおこなうと、レンズに入ってくる光の量が増えるので、どうしても写真全体が明るくなり過ぎてしまいます。

そこでNDフィルターを使用すると、スローシャッターの撮影でもレンズに入る光の量を調整して適正露出で写真を撮ることができるのです。

NDフィルターでスローシャッターでの白とびを抑えることが可能になります。

滝や波にはND8またはND16

太陽光の強い日中で、シャッター速度が1秒を超えるようなスローシャッターの撮影には、ND8またはND16のNDフィルターが最適です。

リンクされているのはレンズ径77mmのフィルターです。
購入画面でご自身が使用しているレンズ径を選んで下さい。

非現実的な写真を撮影できる

NDフィルターの中でも、減光量の大きいNDフィルターを使用することで、肉眼では決して見ることのできない非現実的な写真を撮影することが可能になります。

通常写真に撮ると止まって見える雲も、NDフィルターを使った長時間露光で雲の動きをとらえると、動きのある滑らかな雲を写真に撮ることができます。

また通常写真に写ってしまう歩行者は、NDフィルターを使った長時間露光で写真に写らないようにすることもできます。

非現実的な写真にはND400以上

シャッター速度を10秒から1分以上の、長時間露光で撮影をする場合にはND400やND1000のNDフィルターが最適です。

リンクされているのはレンズ径77mmのフィルターです。
購入画面でご自身が使用しているレンズ径を選んで下さい。

フィルター径のサイズによって値段に違いあり
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花火撮影での白とびを抑える

NDフィルターを使用すると、白とびしやすい花火の撮影でも綺麗に写真を撮ることが可能です。

花火はとても明るい被写体のため、花火が上がってから消えるまでの全体を撮影しようとすると、露出オーバーで花火の中心部分が白とびしてしまいます。

F値を20前後まで絞ることで白とびを抑えることも可能ですが、その分画質を犠牲にしてしまうので綺麗な写真に撮るためにも、NDフィルターを使った花火の撮影がオススメです。

終盤の大量の花火に最適

特にフィナーレ付近でたくさんの花火が一度に上がるような場面では、NDフィルターを使って減光することで、白とびを抑えたダイナミックな花火写真を撮ることができるようになります。

花火の撮影にはND2またはND4

花火の撮影での白とびを抑えるのには、ND2またはND4のNDフィルターが最適です。

リンクされているのはレンズ径77mmのフィルターです。
購入画面でご自身が使用しているレンズ径を選んで下さい。

NDフィルターの種類

NDフィルターには減光量に応じて、それぞれ数字が割てられていてるので、その数字を見ることでそのNDフィルターがどれだけ減光できるのかを知ることができます。

NDフィルターの表記例

ND2, ND4, ND16, ・・・ND64, ND400, ND1000など

NDフィルターの表記は、濃度を意味するND(Neutral Density)とその濃度表す数字で構成されています。

ND2のNDフィルターではレンズに入る光の量を1/2に、ND1000ではレンズに入る光の量を1/1000に減らすことができます。

NDフィルターの数字はそれぞれ、1/OOに減光できるという意味です。

このためNDフィルターは、数字の大きいモノほどレンズに入る光の量を減らすことが可能で、それだけ同じ撮影環境(明るさの場所)でも遅いシャッター速度で撮影することが可能になります。

NDフィルターの種類

NDフィルターの種類

NDフィルターは数字が大きいほど遅いシャッター速度で撮影できる

NDフィルター使用時のシャッター速度の求め方

NDフィルターを使用した時のシャッター速度は、NDフィルターの数字を使って計算することが可能です。

例えばND4のフィルターでは1/4に、ND64のフィルターでは1/64にシャッター速度を遅らせることができます。

計算式

NDフィルター使用時のシャッター速度 = NDフィルター未使用時のシャッター速度 × NDフィルターの数字

計算式で使用するはシャッター速度は、カメラでの表記「1/OO秒」を1 ÷ OOで少数点に変換すると計算しやすい (1/100 → 0.01秒)

この計算式を使用することで、自分自身が撮りたい写真に合ったNDフィルターを選ぶことが出来ます。

またシャッター速度1/100秒に対して、各NDフィルターを使用した際のシャッター速度の変化を、表にしてまとめてあるので、参考にしてみると良いでしょう。

実際にNDフィルターを使用・購入する際には、そのNDフィルターを使用した場合に、どれだけシャッター速度に影響があるかを知るようにしましょう。

NDフィルターシャッター速度の変化
ND21/100 秒 ⇨ 1/50秒
ND41/100 秒 ⇨ 1/25秒
ND161/100 秒 ⇨ 1/6秒
ND641/100 秒 ⇨ 0.6秒
ND10001/100 秒 ⇨ 10秒
ND40001/100 秒 ⇨ 40秒

NDフィルターの直径

一般的なNDフィルターは、レンズ保護フィルターやPL(偏光)フィルターと同じ円形状で、レンズの前面にネジ式で取り付けます。

自分自身が使用しているレンズ径と、同じサイズのNDフィルターを購入しましょう。

レンズ径77mmのレンズに直径72mmや82mmのNDフィルターは取り付けられない

NDフィルターを使う時の注意点

  • 手ブレに注意
  • 朝夕での使用に注意
  • レリーズの使用も前提に

NDフィルターはレンズから取り入れる光の量を減らす効果がある分、使用する際にはいくつかの注意点があります。

上記の3つの注意点を解説していくので、撮影する時の参考にしていきましょう。

手ブレに注意

NDフィルターを使用すると、通常の撮影時と比べて遅いシャッター速度で撮影をすることになります。

そのためNDフィルターを使用して、意図的に遅いシャッター速度やスローシャッターで撮影をする場合には、手ブレ補正機能を使うか三脚にカメラを固定して手ブレが起きないように注意しましょう。

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朝夕での使用に注意

撮影時の明るさに大きな変化のない日中や夜に比べて、朝夕では刻一刻と空の明るさは変換していきます。

朝夕でNDフィルターを使用した非現実的な写真を撮影する時には、計算したNDフィルター使用時のシャッター速度よりも、少しだけ「シャッター速度を速く」または「シャッター速度を遅く」するようにします。

こうすることで、シャッター速度を計算した時よりも撮影環境が明るくなったり暗くなる朝夕の撮影でも、狙った明るさの写真を撮影することが可能です。

朝夕は数十秒間の撮影中に、明るさがどんどん変わっていきます。

レリーズの使用も前提に

NDフィルターを使用しての撮影、特にND1000を超えるような減光量の大きななNDフィルターを使用する時には、バルブ撮影できるようにレリーズの使用を検討しましょう。

通常カメラの設定では、どんなにシャッター速度を遅くしても30秒までしか遅らせることができません。

30秒よりも遅いシャッター速度で撮影をおこなうためには、レリーズを使用したバルブ撮影(Bモード)する必要があります。

ND1000以上のNDフィルター使用時は、朝夕や日陰の滝や渓流など撮影環境によってシャッター速度が30秒よりも遅くなる場合があるので、三脚+レリーズで長時間露光にも対応出来るように準備しましょう。

初心者にオススメのNDフィルター

初心者の方には、NDフィルターを使用しての撮影にオススメの滝の流れを、綺麗に撮ることができるNDフィルターをご紹介します。

滝の撮影にはNDフィルターのND8かND16がオススメ

一般的に滝の流れを綺麗に撮るためには1秒前後のシャッター速度が必要になります。

比較的に日陰に位置することが多い滝ですが、それでもカメラの設定だけでシャッター速度を1秒前後にすることは難しいので、この1秒前後のシャッター速度を作るためには、ND8またはND16のNDフィルターがオススメです。

風景写真家である私Westend410が滝の写真を撮る場合、高画質で全体にピントが合うようにカメラの設定は以下の通りで撮影しています。

滝を綺麗に撮るための基本設定
  • ISO感度 → ISO100~200
  • 絞り → F11~16
  • シャッター速度(SS)→ 1秒前後(NDフィルター使用)

ここで問題になってくるのが、シャッター速度です。

天気の良い日のでは、カメラで設定できるシャッター速度は1/5 – 1/20秒ほどが限界で、これ以上シャッター速度を遅くすると、写真全体が明るくなり過ぎてしまうので、NDフィルターを使いシャッター速度を1秒前後まで遅く(減光)して撮影をするのです。

NDフィルターなしND8を使用ND16を使用
1/5秒1.6秒3.2秒
1/8秒1秒2秒
1/10秒0.8秒1.6秒
1/20秒 0.4秒0.8秒
シャッター速度の変化比較

滝の位置する場所やその日の天候によって、カメラで設定ができるシャッター速度に違いはありますが、ISO感度とF値に加えてND8またはND16のNDフィルターでシャッター速度を調整することで、安定して綺麗な滝の写真を撮影することが可能になります。

また滝の流れは場所によって、一定ではなく僅かなシャッター速度の違いで、写真に撮ったときの印象が変わります。

そのためシャッター速度の微調整がおこないやすい、減光量の少ないND8とND16NDフィルターが必要になってくるのです。

ND8とND16のNDフィルターはシャッター速度の微調整がしやすい

オススメのND8とND16のNDフィルター

Kenko カメラ用フィルター PRO1D プロND8 (W)

レンズフィルターで有名なKenkoから販売されているND8のNDフィルター。

特徴は薄型のNDフィルターなため、風景写真での使用頻度も高い広角レンズに使用しても、画面の四隅にフィルターが写り込む心配がありません。

Kenko カメラ用フィルター PRO1D プロND16 (W)

レンズフィルターで有名なKenkoから販売されているND16のNDフィルター。

こちらも薄型のNDフィルターなため、風景写真での使用頻度も高い広角レンズに使用しても、画面の四隅にフィルターが写り込む心配がありません。

まとめ

シャッター速度の計算や減光量の違いによるNDフィルターの選別が難しく感じるNDフィルターですが、撮影環境を限定することで使いやすいNDフィルターを知ることができます。

また滝のようにND8やND16のNDフィルターを使った、1秒前後のシャッター速度での撮影では難しいシャッター速度の計算をしなくても、微調整を繰り返しながら写真を作り込むことが可能です。

まずは滝や花火の撮影と、使用できる環境が多いND8やND16のNDフィルターで撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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